以前から気になっていた糸満市の「優秀(ゆたしく)鮮魚 さかな食堂」。ゆたしくとは、ウチナーグチでよろしくの意味ですが、こちらのお店は優秀と書いてゆたしくと読ませます。西崎運動公園近くの住宅街でひっそりと営業しています。オープン時間前にチラッと覗いてみたところ、顔馴染みらしきおじいが新聞を読んだり、ゆんたくを楽しんでいるようでした。
優秀鮮魚 さかな食堂の脇には、駐車場が用意されています。お客さん用のスペースは2台程度でしょうか。広いとはいえないので、大人数でワイワイとはいきません。近隣に住む方々のための鮮魚店、といった印象です。よそから訪れたわたしは、オープン時間になるまで、周辺を散歩して時間潰しをしてから伺いました。
入店すると、先客の顔馴染みおじいたちは魚汁定食と海鮮丼を頬張っています。店内にはクーラーがなく、ドア全開で風通しよく営業しています。お店の方は優しげな表情と口調で、初回訪問のわたしはホッとしました。改めて店内を見回すと、客席は4名掛けと2名掛けのテーブルがふたつずつ。最大で12名も入ればいっぱいの食堂です。
優秀鮮魚 さかな食堂のカウンター上に出されたメニューです。この日は刺身に煮付け、魚汁と海鮮丼といった4種類の定食を提供していました。さらに別のところには、持ち帰りメニューとお子様メニューも掲げられています。冷蔵ケースには魚は並んではいませんが、どうも刺身盛り合わせを持ち帰りできるみたい。こちらのメニューは2023年10月時点の情報なので、最新版はお店でご確認を。
この日、わたしは刺身定食(1500円)をいただきました。船型のお皿に盛り付けられたお刺身に、小鉢2種類、ごはんと汁物がついた定食です。お魚食べるの、楽しみ!
この日のお刺身は4種類。それぞれ4〜5カットずつ盛り付けられています。見るからに分厚いカットで、魚好きなわたしは大興奮!沖縄の地魚は、魚の味わい・旨味が控えめですけれど、このくらい分厚いカットだとおいしさが光るのです。
こちらの赤身はメバチマグロ。もっちり食感に、筋がなくて食べやすい部位でした。このマグロを食べながら「本マグロ(クロマグロ)のシーズンに訪れたら、めちゃくちゃおいしい定食が食べられるだろうなぁ」と期待を寄せます。続いて、この日の白身はタイ。あっさりとした味わいですが、脂乗りは十分。むっちりなめらかな食感を堪能します。
説明不要なサーモンは、脂が乗りと舌触りが抜群。たっぷりのワサビとともにいただきました。右の白身は沖縄の魚で、サクッとした歯触りでした。名前がわからないけれど、筋があり、そこも含めて噛み締めると旨味が徐々に広がってウマし!
優秀鮮魚 さかな食堂は魚もおいしいのですが、刺身のお醤油もウマいと思いました。出汁醤油でしょうか、醤油そのものに旨味を感じます。そこにワサビを溶いたり乗っけたり。これでごはんが進まないわけないですよねぇ。
ごはんの量は多すぎず、お茶碗いっぱいのほどよいボリュームです。大盛りすぎないサイズ感がよいのです。
汁物は、アチコーコーで旨味たっぷりの魚汁でした。フーフー冷ましつつ、ズズズッとすすると「うまぁ」と声が漏れました。この日のアラは、白身に黒っぽい皮のタイ。チヌってヤツでしょうか。大振りカットの豆腐も入って、満足度の高いお椀でした。おいしかったー。
小鉢2種類は、酢味噌と焼き魚。酢味噌は味噌よりも甘酢が効いています。魚はマグロとタイでしょうか、これもおいしかったなぁ。
焼き魚はサーモンです。胸ビレ部分のカマが焼かれています。これがまたおいしくって。脂乗りとの相性が良い塩気、そしてサク感のある焼き加減。これ、ごはん泥棒でした。もし優秀鮮魚 さかな食堂に焼き魚定食があったなら、確実においしいはずです。
ということで、糸満市にある「優秀(ゆたしく)鮮魚 さかな食堂」の定食をいただいてきました。お刺身の分厚さ、ボリューム、サイドの小鉢、そして魚汁。魚好きなわたしが喜ぶ、魚一色のウマい定食でした。満足、満足!
過去の情報を漁ってみると、当時と比べて定食価格がドドーンと上がっています。糸満の住宅街で、この単価。お店の方もなかなか勇気のいる決断をされたかもしれませんね。生活用品やガソリン、光熱費にグルメなど、なんでも値上げ値上げのご時世です。この流れは、止められないし、致し方ないものでしょう。
おいしい定食を食べにまた伺いたいので、値上げしてでもお店を存続して欲しいなぁ。何卒ゆたしくうにげーさびらです。
終わり。
お店の情報
店名 | 優秀(ゆたしく)鮮魚 さかな食堂 |
住所 | 〒901-0305 沖縄県糸満市西崎2丁目10-9 |
営業時間 | 11時半〜15時(L.O.14時半)/17時〜21時(L.O.20時半) |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | お店横に2台程度のスペースあり |