生まれ育った函館の観光スポットをめぐり、地元をより深く知ろうという今回の帰省。北海道新聞を読んでいたおかんが「トラピスチヌ修道院が取り上げられているよ」と言うので、天気も良いし車を走らせました。函館市の郊外にある「トラピスチヌ修道院(正しくは、天使の聖母トラピスチヌ修道院)」は、カトリック修道会の厳律シトー会の修道院で、通称・天使園とも呼ばれているそうです。日本最初の女子修道院なんだって。
「トラピスチヌ修道院」に行ってきた。
宗教に疎いわたしには、このトラピスチヌ修道院がどれだけ素晴らしい場所なのかさっぱりわからないまま、見学へ向かいました。強いて言えば、少し前にトラピスト修道院を訪れていたおかげで「祈り、働け」というモットーを掲げているであろうことはわかっています。そんなシロウトの観光客目線でお送りいたします。
トラピスチヌ修道院の場所。
トラピスチヌ修道院は、函館市内といってもだいぶ外れの方にあります。函館市電の湯の川駅からは3kmほど先で、歩けなくもない距離ですが、高低差があるため歩くよりも公共交通機関やタクシー移動をおすすめします。周辺には他の観光スポットが多くありません。なので函館空港に立ち寄った前後に訪れるのも良いかと思います。
正門から修道院の中へ。
こちらは、トラピスチヌ修道院の入り口。敷地をぐるっとレンガ塀で囲んでいて、立ち入る者を選ぶような雰囲気を感じます。でも、それでいて、誰しもを受け入れてくれるような壁の低さ。これが慈悲深さなのでしょうか。何は無くとも先へ進みます。
トラピスチヌ修道院は開門が8時、閉門が夏期17時、冬期16時半となっています。看板を見れば注意点がわかると思いますが、特筆しておくべきは、敷地内はペット同伴不可というあたりでしょうか。
それでは正門をくぐって、敷地内へ進みましょう。
トラピスチヌ修道院の見学。
敷地内に入ってすぐ出迎えてくれたのは、大天使聖ミカエル像でした。聖ミカエルを日本の保護者と定めたのは、かのフランシスコ・ザビエルだそうです。それにしても広々として立派な施設だなぁ。
先に進むと、旅人の聖堂という建物が現れました。
こちらの内部は撮影禁止のため、写真はありません。中には祭壇やオルガン、壁際にぐるりと並べられた何枚もの絵画(?)がありました。
先に進むと、慈しみの聖母マリアがありました。両手を優しく広げ、何もかもを包み込んでくれそうな、そんな像です。
ほんと、緑が豊かで美しい施設だなぁ。この先の小高くなった場所に聖堂などがあるようです。
この階段の先は、静粛に過ごさねばなりません。
階段を登りながら、ルルドの洞窟を眺めます。
ふと見ると、白い階段の柵にも十字架のモチーフがありました。
こちらは階段を登りきったところにあった、聖テレジア像。
そしてこちらが、司祭館と聖堂のある建物になります。
壁と柵に仕切られた先は、立ち入ることができない聖域。一般人が立ち入れるのは、この前庭部分までです。
建物と緑を眺めながら、階段の下へ戻ってきました。こちらの建物は、トラピスチヌ修道院の受付だそうです。
受付の右隣に、窓のない建物がありました。ここはあまり見学者が少なかったのですが、壁にある立体的な彫刻が美しいのです。みんなもっと見に来ればいいのになぁ。
正門方面へ戻って行くと、休憩所がありました。中にはこのあたりの植物や作業などの写真や説明がありました。座って休憩もできます。
休憩所にあったスタンプは押さなかったけれど、御朱印的な感じで集めるのも悪くないなと今更ながらに思います。
お土産を買って帰る。
トラピスチヌ修道院のお土産コーナーにも立ち寄ってみました。こちらにはお土産類の販売所と、この修道院についての資料館が入っています。
この建物内は撮影禁止なので写真はここまで。お土産コーナーや資料館には修道女が送っている1日の流れや、修道服の違いの説明など、興味深いものが展示されていました。お土産コーナーには、手作りのお菓子や工芸品が販売されています。
手作りのマダレナ。
トラピスト修道院のマダレナを購入して帰りました。価格ははっきり覚えていないのですが、確か6個で850円だったと思います。マダレナってマドレーヌのことだと思うのですが、食べて見るとパサッとした食感と、素朴な甘さを楽しみました。懐かしくて良いですね。
シスターの手作りのクッキー。
シスターの手作りクッキーは5枚入りで300円。原材料は小麦粉、バター、粉糖のみで、卵が使われておらずヤッター!と思っていたのに、気が付いたら実家から消えておりました。はて、どこへ消えたのか。食べてみたかったな。
近所のはこだて市民の森でソフトクリームを食べる。
さて、トラピスチヌ修道院を後にして、向かったのはお隣にあるはこだて市民の森の売店です。こちらで少し休憩を挟みます。
はこだて市民の森の売店付近には、こんなマスコットが置かれていました。
売店に入ると、ドドーンと料金表が。日本語の他、中国語対応もしているので、訪日観光客の多さが伺えます。おや、ソフトクリームが販売されていますね。トラピスチヌ修道院の見学で終わらず、この売店にやってきた目的は、このソフトクリームです。
それでは、ソフトクリームをいただきましょう。プレミアムエスプレッソコーヒーソフトクリーム(400円)と、北海道ソフトクリーム(350円)です。プレミアムエスプレッソコーヒーソフトクリームはプラカップのみだそうです。函館ってコーヒー味のソフトクリームが多い場所ですよね。モカ味として、昔から浸透しています。
このプレミアムエスプレッソコーヒーソフトクリームもコーヒーの味がしっかり感じられてよかったし、北海道ソフトクリームもおいしかったです。販売している牛乳は山川牧場のものだけど、ソフトクリームには牧場名がなくかったため、お店の方に「どちらかの牧場のものですか?」と伺いました。すると「北海道のです」との回答。えっ?と思い、言葉を変えて質問し直すも「北海道のです」としか教えてもらえず。もしかして牧場のじゃないのかな、と思ってしまいました。入り口のマスコットといい、使っているコーンといい、ソフトクリーム名といい、ソフトクリームメーカーの業務用かもしれません。十分おいしかったけどね!
ソフトクリームを食べる注意点としては、修道院内に持ち込んで食べることはNGです。マナーを守っておいしくいただきましょう。
公共交通機関なら、シャトルバスが便利。
はこだて市民の森売店の中に、シャトルバスの案内がありました。函館駅前・五稜郭タワー前・湯の川温泉電停前などを経由して、トラピスチヌ前や函館空港まで行けるシャトルバスがあるんですね。これは便利!しかも、シャトルバスを利用したお客さん限定で、上記で食べた北海道ソフトクリームの50円割引券がもられえるとのこと。全員配布ではなく、各自で割引券をもらうみたい。
トラピスチヌ修道院の正門からすぐの場所に、函館バスのバス停がありました。シャトルバス利用のお客さんも割と多そうな印象です。
駐車場は近くの300円と少し歩く200円がある。
わたしは実家の車でやってきました。レンタカーや自家用車の場合は、近くの有料駐車場に停めることになります。トラピスチヌ修道院に一番近い駐車場はこちらです。正門の少し手前に、大きな駐車場があって、道路に誘導員のおじさんが何人か出ていました。何の迷いもなく我々はこの駐車場を利用しました。駐車は1回300円。時間制ではないので、停めたら出すまで同じ金額です。
しかし、修道院の少し先にあるはこだて市民の森の駐車場なら、1回200円で駐車できます。デメリットとしては、トラピスチヌ修道院の正門まで少し歩くこと。100円の差なので大差ありませんが、駐車場代にうるさいおかんがずーっと「100円高かった、悔しい」と嘆いていました。節約思考の方は、はこだて市民の森の駐車場をご利用ください。
まとめ
ということで、函館郊外にある「トラピスチヌ修道院」へ行ってきました。修道院内の落ち着いた雰囲気と美しく整えられたお庭、そして緑に映えるレンガの建物がとても印象的でした。空模様が晴天であれば、もっと写真映えしたはずです。シスターの手作りマダレナはここでしか購入できないものとあってか、品切れがちだったように思います。とても素朴なお菓子ですが、ありがたい気持ちでいただきました。近くのはこだて市民の森で売られているソフトクリームメーカーについては、ちょっと残念だったかな。大人の事情があるんでしょうけれど、最初から大手メーカーのものかもと分かっていれば食べなかったかもしれません。
トラピスチヌ修道院とソフトクリームの思い出がチャンプルーしていますが、今回はそんなレビューで締めたいと思います。
終わり。
住所:〒042-0914 北海道函館市上湯川町346
(*・ω・)つ 北海道食べ歩き情報もどうぞー♩