函館帰省中、運転の練習を兼ねて大沼方面へ何度もドライブしていました。この日は国道5号線から逸れ、農道や舗装もされていない道を走りながら、とあるパン屋さんに向かっていました。ヤギのチーズを販売している山田農場さんにオススメされた「おおば製パン」が目的地。お店の周辺には目立つ看板などがなく、住所だけを頼りに到着しました。
こちらがおおば製パンの建物とテラス席。天気の良い日は、購入したパンをここで食べられそう。
店内は売り場と、奥に焼き場があります。パンを作り、パンを売る。シンプルにそれだけを叶えたお店です。
わたしが訪れたのは平日15時過ぎだったでしょうか。いくつか売り切れていましたが、十分選べる程度にパンが並んでいました。おおば製パンは北海道産小麦と塩とお水だけで作っていて、どっしりとしたパンが得意なお店です。イーストを使ったふわふわ系のパン屋さんとはちょっと違います。うまく言葉にできませんが、ずっしりとした食べ応えのドイツパン系が好きならオススメです。
クロワッサンやブリオッシュも一部作っているようです。
クッキーやパウンドケーキの焼き菓子も販売していました。
こちらで販売されているパンは、道内外への発送(有料)が可能です。帰宅してから調べたところ、ネット通販もしているようでした。
お店の奥には、オーナー手作りの窯があります。おおば製パンでは薪を使ってパンを焼き上げているそうです。手間も時間もかかるでしょうに、こだわりを持って営んでいるんだなぁ。
テラス席奥には薪小屋がありました。薪も手がけているとは!
いくつか購入して帰宅し、さっそく食べてみることに。まずは、100%有機小麦で作ったブロン(1/4サイズ、おそらく250円)。ブロンは、フルサイズから1/4までカットして売ってくれます。いろいろ食べてみたいのでありがたい。断面はうっすら茶色く、軽く酸味があります。食べてみると生地はもっちりとした食感で、ほんのり酸っぱい。軽くトーストして表面をカリッとさせてもおいしいです。
こちらは、くるみ(500円)。ブロンにたっぷりのくるみを入れて焼き上げたものです。ほんっとにたーっぷりと混ぜられていて、どこを食べてもくるみが口に入るんです。くるみ好きとしては、非常に幸せなパン!
お次はクロワッサン(1個180円)です。生地が硬く、サクッとしつつも食感しっかり。このままでもおいしいし、7秒くらいレンチンで軽く温めるとバターと小麦の風味が高まってウマかったです。但し、温めすぎに注意!
そして、こちらはパン・ド・カンパーニュです。山田農場さんから「うちのチーズはおおば製パンの愛称がいい」と紹介されて購入しにきたと告げたところ、「山田農場のチーズにはパン・ド・カンパーニュが合うけれど、今日は売り切れで... 昨日ので良ければ試食としてどうぞ」とサービスでいただいたものです。
パン・ド・カンパーニュは、ライ麦を使った酸味のあるパン。これに山田農場のチーズを乗せて食べると...ウマい!パン・ド・カンパーニュの酸味と、20日熟成の若いチーズの相性がとても良くて、チーズがバターのように芳醇な風味に変わるのです。なんだこれ、めちゃくちゃウマい!試食としてパンを包んでくださった理由は、これなのですね。この写真はチーズとパンを軽く炙ったものなのですが、焼いても焼かなくてもおいしかったです。文字通り口福でした。
購入した袋には、販売しているパンや焼き菓子の紹介が入っていました。使っている素材や特徴、パンの食べ方も書か余熱で焼き菓子を作っているそうですが、作業を最適化していっても、そこに薪割りやこういう説明書の用意とか、ほんとに大変なハズです。本当に好きじゃないとできないお仕事だと思うし、だからこそおいしいパンが作れるんだろうなとも思うのです。
ということで、大沼にある「おおば製パン」を訪れました。以前ドイツで食べたライ麦パンのように、おおば製パンはギュッと目の詰まった酸味のあるパンが食べられます。このパンにチーズやハムを乗せてシンプルに食べてもおいしいですし、ワインのお供にも間違いありません。こんなパンが食べられるなんて!
ただ、おおば製パンのようなパンを食べ慣れていないと、ちょっと食べにくいだろうなとも思います。現に、パンと言ったらふわふわしたものと思っている両親は手が伸びなかったですし、世の中にこんなパンがあるって知らないと、酸っぱい!硬い!と驚いてしまうかも。わたし的には山田農場のガロのチーズとおいしくいただけたので、とてもよかったです。ああ、重めの赤ワインと合わせて食べたいなぁ。函館帰省の際に立ち寄りたいお店がまた1つ増えました。
終わり。
住所:〒049-2142 北海道茅部郡森町赤井川412−132
(*・ω・)つ 北海道食べ歩き情報もどうぞー♩