市中に暮らすわたしが訪れる機会の少ない首里エリア。なかなか食べに訪れることが少ないけれど、おいしいお店が多いのです。たとえばCONTEは素敵空間でいただく野菜デリな食事がおいしかったし、BABY BABY HAMBURGER & BOOKS︎︎のハンバーガーも大好き。それにとんかつレストランYAMASHiROもまた行きたいんだよなぁ。そんなおいしい首里に、スパイスカレーのお店「咖喱遊戯(かれーゆうぎ)」ができました。
咖喱遊戯は、ななほし食堂の斜め向かい側にあります。駐車場はないので、わたしは近隣のコインパーキングに停車してから向かいました。
店内は5席ほどのコンパクトサイズ。白を基調とし、小さいながらもこだわりのアレコレが詰まっています。例を挙げるとイエラムだとか、ナイキのシューズだとか、カンフー的な置物だとか。センスのよい遊びを感じます。キッチンカウンターだけだから、食べてる時につい漏れてしまう「うおー!ウメェー!」みたいな感想が、店員さんにもダイレクトに伝わってしまう距離感です。
こちらが咖喱遊戯のメニューです。2023年9月時点の情報です。咖喱遊戯には定番カレーがありません。都度2種類の味が用意されています。スパイスカレーは2週ごとに入れ替わるため、気になるメニューはすぐに食べに行かねば変わってしまいます。その時々のメニューはお店のSNSアカウントで紹介されているので、最新版はそちらでご確認を。
この日、わたしは2種がけカレー(1250円)に、半熟スパイス玉子をトッピング(120円)してみました。おお〜、華やか&賑やかなスパイスカレーだ!色とりどりの副菜は料金内でトッピングされるため、お得感があります。
この時のごはんはサフランライスでした。その時々のカレーに合わせ、ライスはスパイスを混ぜたり古代米を使ったりしているようです。ごはんだけ取っても、早くも他店との差別化が感じられます。店主 照屋さんは、スパイスカレー作りをゲームのように楽しんでいるのだろうなぁ。
この日のカレーのひとつ、アンチョビ・チキン。カレーにオリーブが乗っているなんて!いやー、カレーに関する経験値と想像力の深さを感じました。メニューには「アンチョビの塩気とトマトの酸味がクセになります」と書かれていましたが、さてさて。
いただいてみると味もスパイスも濃すぎず、食べやすいです。というのも、もっとパキッと力強いスパイス使いかと思っていたのです。でもそうではなく、意外にも優しい味わいで。これが食べやすい上に、食後の重たさもなさそうで嬉しいなぁ。チキンはほろっと柔らかく、アンチョビ感はそこまで強く感じませんが、オリーブとの相性良過ぎてたまげました。
もう1種類は豆乳担々ポークキーマ。いわゆる、中華風スパイスカレーってヤツです。
いただくと、担々ポークキーマの優しさにシビれました。アンチョビよりわかりやすい味わいで、豆乳がマイルドなお仕事。こちらもガツン系のスパイス使いではなく、食べやすく優しさを感じます。ゴカルナがガッツリ系の男子カレーならば、咖喱遊戯はマイルドな女子カレー的な印象です。どっちも違って、どっちもいい。
それにしても副菜が独特。どうやら沖縄食材にこだわりがあるようで、この紫色の物体は伊江島の紅芋チップス・ぷるぷるだそう。インドカレーのパパド的な役割で、パリパリ割ってカレーに混ぜていただきました。その他にも里芋のパコラ(インド風天ぷら)や県産フリルレタス、豆乳担々ポークキーマの付近にはニラともやしのペッパー炒めが乗せられていました。
写真1枚では紹介しきれない副菜軍。角切りの野菜ピクルスにじゃが芋とキノコのバジル炒め、人参しりしりサンボル、ヨーグルト&ブルーベリーチャトニも盛り付けられています。その数なんと8種類!これだけ用意するの、手間も時間もかかって大変でしょうに。いただく側としては、野菜をたっぷり食べられるのがほんっと嬉しいです。
後半、お腹がいっぱいになってしまい、半熟スパイス玉子(120円)のトッピングを若干後悔しました。スモールサイズを注文したはずなのに、お腹がパンパンなのです。ごはん量はともかく、豪華な副菜類にお腹の容量を喰われました。と言いつつも、玉子の半熟具合が最高だったし、カレーと混ぜ合わせてしっかり楽しみました。
ちなみに、咖喱遊戯では辛さの指定がないようです。そのため辛さが足りない方は、こちらの卓上調味料で辛さマシを試してみてくださいね。
ということで、那覇市首里鳥堀町にある「咖喱遊戯(かれーゆうぎ)」に行ってきました。沖縄スパイスカレーの裾野の広がりを感じる昨今、このお店はまさに新星という言葉がしっくりくる気がして。スパイスカレーは幅広いスタイルがあるんだなぁ、自由な食べ物だなぁ、とわたし自身の視野を広げてもらった気がします。
様々なトッピングが盛り付けられ、華やかで楽しくておいしかったです。2023年3月にオープンしたばかりですが、そのうち人気が爆発して、わずか5席の客席を狙うお客さんで行列ができるのでは…と思ったりしています。
ちなみに店名はカンフーからきていると思ったのですが、調べてみたところ、10年ほど前に店名と同じ短編小説が出されていたような履歴をみつけました。どっちが由来なのかは、いつか店主 照屋さんと仲良くなった頃に直接ぶつけてみたいと思います。
終わり。
お店の情報
店名 | 咖喱遊戯(かれーゆうぎ) |
住所 | 〒903-0805 沖縄県那覇市首里鳥堀町1丁目46 |
営業時間 | 11時半〜15時半/18時〜21時(売り切れ次第閉店) |
定休日 | 不定休(お店のSNSで告知あり) |
駐車場 | なし。近隣にコインパーキングあり。 |