名護市「新山食堂」大正から続く老舗店は、平打ち麺とソーキそばの発祥の沖縄そば屋と言われています。

天気が良かったので、高速を飛ばして名護へ行ってきました。無計画に訪れたのに大満足したのが、大正12年創業というかなり老舗の「新山食堂」です。新山と書いてシンザンと読みます。ハイビスカスの生垣を備えた瓦屋根の平屋建てが印象的でした。

お店の前には「新山そば」いう看板が出ているので、新山食堂ではなく新山そばとも呼ばれているみたい。撮影していると、食べ終わって店から出て来たおじぃが「今ならすぐに入れるさー」と声をかけてくれました。直前まで観光客がいっぱいだったそうです。

こちらのお店、自転車歩行者専用道路沿いにあり、表側からは車で入れません。そのため店舗裏側の道路から駐車場に入ることになります。とても道幅が狭いので運転には十分注意しましょう。また、一方通行も多いので事前に道順を確認して訪れると安心です。

店内に入ると、テーブル席とお座敷席がありました。平日のランチタイムを外して訪れたため、パッと入店できました。幼い子ども連れだったので、お座敷席に通してもらいます。数年前、TV番組「嵐にしやがれ」でジャニーズの櫻井翔くんが新山食堂を訪れ、食事をしたそうです。櫻井くん、この写真の手前側のテーブル席に座ったみたい。

新山食堂は券売機で食券を買うスタイルです。この当時、沖縄そばは550円からでした。セットメニューも用意されています。沖縄そばってお店によってボリュームが異なりますから、初回訪問時はだいたい注文しすぎて困るパターンが多いわたし。そのため大盛りやセットではなく、単品で注文することに。

キッチンの小窓へ食券を出してから、客席で待ちます。今回注文した新山ソーキそばは、奇しくも櫻井くんが食べたメニューと同じです。なんだかテンション上がる〜！（嵐の中では、櫻井くんが好き）

しばらくすると、新山ソーキそば（700円）がやって来ました。見た目からもあっさり系とわかります。このビジュアル、かなり期待しちゃう！

まずはスープから。豚と鶏をベースに鰹節をブレンドしたスープはとってもあっさり、旨味がしっかり。このスープ、いくらでもスイスイ入っていきます。着丼した時は底まで透き通ったスープでしたが、ソッと箸を入れるとうっすら半濁スープでした。もしかするとトッピングの煮汁などで濁ったのかも。

お次は麺を。名護で主流の幅広ストレートの平打ち麺です。この形状、新山食堂が発祥と聞きました。ボリュームもあって、1歳児のお子サマーとシェアしても満足できました。柔らかな食感と優しいスープは、相性が良いですね。

新山ソーキそばのトッピングは、柔らかな結び昆布に三角形の厚揚げ、そして本ソーキが4つも乗せられていました。出汁がきいたスープを含んだ厚揚げ、これがいい！

硬い骨がついた本ソーキは控えめの味付けで、脂がおいしいです。お肉から骨が外しやすく、丁寧に煮込まれています。コテコテしていないので、あっさりスープを邪魔しません。

この店の一杯はそのまま食べても十分おいしかったので、だいぶ食べ進めてから味変しました。卓上調味料は醤油、お酢、一味とうがらし、コーレーグースなど。

コーレーグースを手に取り、残り少ないスープに軽く垂らすに留めました。こんなあっさり系スープですから、コーレーグースが味を邪魔するのでは…と思ったものの、更い深みが出てウマくなるのです！おいしすぎて完飲してご馳走さまでした。

ということで、名護の老舗そば店「新山食堂（新山そば）」を訪れました。名護そばの平麺発祥、そしてソーキそばの発祥のお店ということ。加えて、TV番組で嵐メンバーが訪れたお店だったと知り、全く意識していなかったので驚きました。

この記事を書くにあたりもうひとつ驚いたのは、かつて浦添市港川の外人住宅街に2号店があったという事実です。現在は閉店してしまったようですが、わたしの居住地（那覇）から近いので、行ってみたかったなぁ…と思いました。時既に遅し。また名護まで食べに行こうと思います。
終わり。