神戸のビアバー「Ale You Ready!?(エールユーレディ)」と「VALLE SAGRADO(バジェサグラード)」をハシゴした後、わたしは夜の三宮をうろうろ歩きました。その街を知るには、自分の足で歩き回るのが手っ取り早いのです。人通りの多い飲み屋街の雑居ビル、そこから小路に入ると小規模な飲食店があり、ガールズバー店員や黒服の客引きもチラホラと。
そんな中、わたしはワンコインラーメンの幟を目にしました。値上げ値上げのご時世に、500円ラーメン!
吸い込まれるように小路に入り、たどり着いたのは赤い提灯の「元祖山笠ラーメン〆(しめ)」です。
もともとサンキタ通りにあった山笠ラーメンは立ち食い店で、センタープラザの地下に移転し、その後閉店。その従業員の方がこの場所に元祖山笠ラーメン〆として構えたのだとか。「〆」までが店名なのですけれども、そこから想像できるように、夜にオープンし朝まで営業のスタイルなんですよね。飲兵衛のオアシスがここにあった〜!
22時半、元祖山笠ラーメン〆に入店すると、店内はがらんどう。カウンター席の端っこに座ります。この後、6〜7名の男性グループがワイワイとやってきて、あっという間に賑やかになりました。〆ラーのお店ですから滞在時間は短く、回転が早いのでしょう。
こちらが元祖山笠ラーメン〆のメニューです。〆ラー専門店にしてはメニュー数が多いですね。ラーメンの種類、ごはんものの数、おつまみになりそうなサイドメニュー。お酒だって注文できます。一杯引っ掛けながら〆ラーを待つのもよいですね。
わたしは元祖山笠 豚骨ラーメン(500円)を注文しました。
麺の硬さもオーダーできるようで、「やわで」と伝えます。すると「100円アップですよ」と。どうぞどうぞ、わたしのお腹を考えるとカタよりやわがよいのです。「5分かかります」と宣言されましたが、時間ぴったりに着丼しました。
見た目はシンプルな豚骨ラーメンです。さっそくレンゲを鎮めると、さらりとしたスープのテクスチャー。豚骨といえば博多ですが、比べてみるとこちらの方があっさりと優しく、確かにシメにぴったりの食べやすさ。
やわにしたストレート麺。にゅるんとして、長く茹でた素麺のようです。この食感が好き。〆ラーにしてはボリュームがあり、後半、スープを吸ってさらに太くなる気がして、胃全摘のわたしは食べ進めるのに時間を要しました。これはこれで吸水するから大変です。
元祖山笠 豚骨ラーメンのトッピングは、キクラゲに豚バラ肉のチャーシューが1枚、そしてネギと海苔。シンプルな構成なのでトッピングでキクラゲ増しにしたり、味玉を乗せてもよいですね。
卓上調味料で味変をしていきます。
白胡麻、お酢、胡椒と試してみました。わたし的には胡椒が一番お好み。カウンター上に紅生姜もあったけれど、使わずに完食です。
ということで、神戸市の三宮にあるワンコインラーメンのお店「元祖山笠ラーメン〆(しめ)」に行ってみました。夜のお散歩中に目に入った幟をきっかけに訪れましたが、サッと立ち寄れパパッと食べられる〆ラー、おしゃれな神戸の街にもあるんだなぁ。
神戸でラーメン店を探してみると、この街は何系が得意なのかいまいち見出せなかったのですが、スープや味の垣根を超えて「〆ラー」で勝負する姿勢に潔さを感じました。夜から朝まで営業となると、酔客による事件が何かしら起きそうですね。冒頭にも書きましたが、このご時世、ラーメンがワンコインというのは相当ありがたいことですから、お行儀良く食べに行きましょうね。
終わり。
お店の情報
店名 | 元祖山笠ラーメン〆(しめ) |
住所 | 〒650-0011 兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目4-4 |
営業時間 | 18時〜翌6時 |
定休日 | 要確認 |
駐車場 | なし |