沖縄移住したての頃、オススメの沖縄そば店をいろんな方に教えてもらいました。その時に知ったお店が、こちらの「屋宜家(やぎや)」。草木に囲まれ、辺りにはざわわざわわなサトウキビ畑。そんな八重瀬の落ち着いた場所に「やぎや」の看板が立っています。
敷地内に入ると、赤瓦(あかがーら)の建物がありました。この純琉球建築様式の古民家が屋宜家です。屋宜家の古民家は、国の登録有形文化財にも指定されているんだって。この写真が主屋で、中に入るとお食事をする客席があります。
主屋の右側にあるはなれは、予約専用の客席でした。混雑するシーズンは予約制限が入る場合もあるみたいですが、4人以上であれば個室を予約できるそうです。
お庭には、様々な植物が植えられています。この日は緑の中に鮮やかなブーゲンビリアが印象的でした。他にもガジュマル、サガリバナ、フクギ、マンゴー、シークヮーサーなどがあるみたい。草木を眺めていると、のんびりした気分になりますね。
ちなみにお庭の一角にテラス席もありました。我々が入店した直後、「犬連れなのでテラス使ってもいいですか?」というお客さんがいました。なるほど、お外でいただくならペット連れもできるようです。
さて、我々は主屋の客席へ。縁側から家の中に入ります。沖縄の伝統的な家屋の中はお座敷になっていて、子連れの我々はとても過ごしやすくてありがたい。思ったよりも客席数は少ないので、ピーク時の混雑具合によっては並ぶんだろうなぁ。
こちらが屋宜家のメニュー。沖縄そばは単品とセットがありました。沖縄料理の単品メニューもあって、豆腐ようや煮付け、ソーキなどもいただけます。また、ここはお茶処でもあるので、ぜんざいやくずもちなどの沖縄のデザートも食べられます。
注文から10分ほどでお食事がやってきました。こちらが屋宜家のアーサそばセット(980円)です。セットには沖縄そば、ジューシー、小鉢3品がついてます。
まずはアーサそばからいただきます。丼には三枚肉、ネギ、たっぷりのアーサ。アーサはあおさのことで、沖縄ではよく食べる海藻ですが、アーサ入りのそばって珍しいなぁ。
スープをいただこうと丼に近くと、ほのかに磯の香りが漂います。スープのカツオ出汁がそこまで強くないのは、アーサの香りを楽しむためなんだろうなぁ。繊細なアーサの香りを感じるために、今回は紅生姜やコーレーグースを使いませんでした。
屋宜家では生麺を使用していて、注文が入ってから麺を茹で始めます。生麺特有のツルツル・モチモチ食感、好きだなぁ。この麺にもアーサを練りこまれていますが、アーサ感はそれほど強くありません。というか、そばをズルズル食べているうちにアーサに慣れてしまい、どんどん磯の香りが薄れていっちゃいます。
セットについてきたジューシーもいただきます。ジューシーの具材はタマネギ、シイタケ、ニンジン、ニラ、昆布、豚。炊き加減は固めで、豚の脂が多めです。ニラが入ったジューシーは珍しいですね。このニラの香り、とても良かった!
そして面白い発見がありました。ジューシーを口にした後に、アーサそばのスープを飲んだり麺をすすると、磯の香りがとても強く感じられるんです。何故ジューシーにニラなのか、ここで合点がいきました。食べ合わせって面白いですね。
セットの小鉢三品は漬物、ジーマーミ豆腐、もずくです。ちょっとずつ色々つまめるのは、嬉しいな。
ということで、八重瀬にある「屋宜家(やぎや)」へ行ってきました。屋宜家は旅行媒体によく取り上げられているから、県外の方にも知名度が高いはず。この日もレンタカーで食べにきているお客さんが多いように思いました。趣のある琉球古民家でいただく、グリーングリーンなアーサそば。沖縄本島南部ドライブの際は、ぜひ訪れてみてください。混雑していても、お庭の植物を眺めているだけで待ち時間はあっという間に過ぎてくことでしょう。
終わり。
お店の情報
店名 | 屋宜家(やぎや) |
住所 | 〒901-0502 沖縄県島尻郡八重瀬町大頓1172番地 |
営業時間 | 11時〜15時半 |
定休日 | 火曜 |
駐車場 | 専用駐車場あり |