わりと前のことですが、推し活で柏に行ってきました。柏に宿泊し、羽田経由で沖縄に戻るスケジュールを組みながら、わたしは気付いてしまいました。常磐線沿いにJR金町駅があることを!
金町を歩きながら、この街は明らかにラーメン激戦区の空気を纏っていると気付きました。そんな場所に「ramen club トトノエ」があります。オープン時間前に到着すると、すでにポールポジション争いが始まっていました。
ramen club トトノエは、2022年まで宜野湾市にあったわた琉の移転先です。店名は外国でも通用するように、そして体がととのうようなラーメンをということで、この名前になったそうです。
空席待ちはザラなのでしょう。入り口に日傘が置かれていました。日焼けしたくない民、大歓喜。
ramen club トトノエは、注意書きや張り紙の多いお店です。わたしの目に入ったものは以下です。写真を左右に回転すると、いろいろ確認できます。
注意書きをひとつずつ書き出してみましょう。
・先に食券をご購入の上列にお並びください
・代表待ち禁止(必ず全員がお揃いになってからお並びください。途中で人数が増える事は割り込み行為となります)
・当店では、状況によりますがご案内しておりません。お席が空きましたら順番にお入りください。
・撮影注意(スタッフや他のお客さんが映り込まないようにご配慮ください)
・香水注意(香水の強いお客様の入店はお断りする場合がございます)
・提供順番(商品により提供が前後する場合がございます)
・荷物掛け(カウンター下に荷物をかけるフックがございます)
その他、連食の場合は一度退店し、最後列に並んで再入店する旨の案内も見かけました。いずれも一般的なマナーを明文化したり、効率よく切り盛りするためのramen club トトノエ側で制定したルールです。中でも香水は繊細な香りを含む食事へ配慮を求めるものとして、めちゃくちゃ支持できます。
カウンター8席のみの店内ですが、提供メニューは麺類ですから、回転は悪くありません。カウンター席の後方には待ち合い席も用意されています。
店内を見回すと、心の味食品株式会社の木製麺箱が目に入りました。心の味食品は、あの中華蕎麦とみ田を運営する企業。製麺商品を卸すこともあるんですね。
ramen club トトノエの高橋さんは、麺処ほん田のご出身。大本を辿るとほん田ととみ田は繋がりがあるわけで(詳しくはググッてね!)、そんな背景から心の味食品の麺を使っているのでしょう。
さて、オープン直後の1回転目で入店した我々。券売機で食券を買い求め、そのまま店内のカウンター席へ入りました。券売機の前でサクッと注文を決められるよう、事前にメニューと価格を確認をしておきたいところ。
お店の入り口にはメニューが出されているので、こちらの方がわかりやすいかも。訪問当時のメニューは
・醤油らぁ麺(普通、味玉付き、特製)
・参照らぁ麺(普通、味玉付き、特製)
・昆布水つけそば(普通、、味玉付き、特製)
・ご飯もの(白飯、ちょっとだけチャーシューご飯、肉玉飯)
・トッピング(味玉、黒メンマ、チャーシュー3種類)
・その他(和え玉、麺増量、つけダレのおかわり) など
となっていました。
この日、わたしが注文したのは、味玉 昆布水つけそば(1400円)です。
昆布水つけそばの食べ方指南書がカウンター席にあったので、これに従って食べ進めます。
麺を箸で持ち上げ、まずはそのままつるり。ストレート中太麺はむっちりと口当たりが良く、小麦の香りが広がります。
そして藻塩をパラパラと振って二口目。塩味が加わるだけで、こうも麺の味わいが変わるのか〜!これだけで十分なご馳走です。同席のMさんと早くも「うまい!うまい!」と連呼しました。麺量250gのボリュームも嬉しい。
こちらは熱々のつけ汁。レンゲですくうと、口の中いっぱいに鶏や魚介の旨味が襲いかかります。鶏、豚、煮干し、宗田節、昆布、しいたけなどを炊き、貝出汁をあわせているそうです。この出汁の旨味、何重奏なんだろう!?
そしてそこに合わせるカエシには、5種類の醤油と鮑、純リンゴ酢を加えているそうです。これがめちゃくちゃおいしくて。濃すぎずキレのよさを感じさせます。ちょろっとしか舐めてないのに、すでに絶品。
そのままで十分おいしい麺を、このつけ汁に入れたら…?
おいしいものを前に、思考能力が著しく低下しているわたし。我慢できるはずもなく、麺をつけて一気にすすり上げました。途端に鼻を抜けてく醤油や鶏の香り。旨味と脂が麺に絡み、まだ咀嚼中なのに早く早くと次を求めてしまいます。
つけ汁の中には角切りチャーシューが隠れていました。火入れしっかりですが、食べやすい柔らかさをキープしています。
一緒に食べに訪れたMさんが「昆布水ってなに!?」と質問してきました。そこで初めて「ラーメンをよく食べていないと知らないワードなのか!」と気付きます。一般用語じゃないのか…
ramen club トトノエの昆布水は麺とば別皿で提供されます。なので自分の良きタイミングでまわしかけていただきます。とろんとした液体は、優しい味付け、昆布と宗田鰹を感じる濃厚な旨味でした。麺にかけてそのまますすっても、めちゃくちゃウマい!
そうして、昆布水を絡めた麺をつけ汁にドボン。うわ〜っ、これもうんま!昆布水効果でつけ汁が薄まるのに、まろやかな旨みが強化されてくんです。この味の変化が楽しくて、250gなんてあっという間になくなりました。
さて、こちらは通常トッピングのレアチャー。とにかくこの発色がすばらしい。薄切りを折りたたんで乗せられ、生ハムのようなピンク色に感動!柔らかく、肉や調理の旨味でほころびます。
そして、味玉。これがまたウマいのです。とろとろの黄身は100点満点。つけ汁や麺を邪魔しない、ほんのり柚子胡椒の香り付け。…にも関わらず、存在感のアプローチが見事でした。
ということで、葛飾区金町にある「ramen club トトノエ」で昆布水つけそばをいただいてきました。
沖縄より物流環境に長けている東京です。そりゃあ旨味成分を重ねまくれるでしょう。だけど足し算ばかりじゃなく、引き算のバランスも重要なわけで。この点が気になり、いろんな方のレビューを確認して回りましたが、どれも絶賛でした。ramen club トトノエは間違いない一軒でしょう。高橋さん、すごいなぁ。
この記事する2024年7月末で、控えめに言って、今年最も記憶に残っているランチでした。それほどに、おいしかったのです。残りの人生、わたしはあとどれくらい記憶に残る一杯に出会えるだろうなぁ。
終わり。
お店の情報
店名 | ramen club トトノエ |
住所 | 〒125-0041 東京都葛飾区東金町1丁目20-14 |
営業時間 | 平日:11時〜15時/18時〜21時L.O. 土・日曜:11時〜21時L.O. |
定休日 | 不定休(SNS要確認) |
駐車場 | なし。近隣にコインパーキングあり。 |