函館・神山「中華食堂 光春」で昭和のラーメンとヨンザンギを食す。

2018年2月9日

光春の醤油ラーメン(600円)

小さな頃、よく歩いていた通りに「中華食堂 光春」がありました。記憶を掘り起こすも、一度も食べに入ったことはありません。「うどんのだし」などを確認すると、光春は今も営業しているっぽい。そこで実家の両親と妹に食べに行こうと声をかけました。すると、口を揃えて「そんなところにラーメン屋なんてあったっけ?」「営業してんのかい?」と言うのです。何はともあれお店に行ってみようと車に乗り込み、店先に灯りがついてるのを確認して、まずはみんなで一安心。

函館・神山にある「中華食堂 光春」の外観。

店内に入ると、キッチンに向かったカウンター席とテーブル席がありました。3世代で食べに来ていた我々は、テーブル席にお邪魔します。

光春の店内にはカウンター席とテーブル席があった。

こちらが光春のメニュー。ラーメン、焼きそば、ご飯もの。セットメニューや一品料理もあります。

光春のメニュー表。

わたしは醤油ラーメン(600円)を注文です。着丼してびっくり、スープが黒に近い!

光春の醤油ラーメン(600円)

見た目通り、醤油が強いスープです。スープの出汁よりも、全面にやってくる醤油。乗せられた海苔との相性はいいし、胡椒を入れると風味も変わって味変が楽しめますが、ここまで醤油ラーメンらしい醤油ラーメンはご無沙汰だなぁ。油膜は分厚くなく、あっさりです。

見た目も味も濃い醤油スープ。これぞ、昭和味。

表ののれんにも書かれていましたが、麺は日の出製麺のゆるい中細縮れ麺を使用しているようです。麺の茹で上げは硬めでわたし好み。スープを吸い、醤油色になっています。

麺は縮れの卵麺。

光春の醤油ラーメンのトッピングは海苔にチャーシュー2枚に、メンマ、刻みネギ。特筆すべきはチャーシューでしょうか、脂身がなく、肉質の硬いタイプ。最近よく思うのは、ラーメンってバランスですよね、スープと麺だけじゃなく、トッピングされた具材も含めて。だから、味付けが強くない豚モモ肉のあっさりチャーシューは間違いないと思いました。

チャーシューは豚もも肉をしようしているそうだ。

こちらはギョーザ(550円)。半月形の焼き目にこんがり焼き色。餃子はお店で包んでいるとのこと。

光春のギョーザ(550円)

お肉メインの餡は少し濃い味付け。東北・北海道の人向けにしているんだって。

ギョーザの餡は、東北・北海道人向けの味付けをしている。

意表を突かれたのが、こちらのヨンザンギ(770円)。みんなでつまもうと思い「どのくらい盛り付けられていますか?」と聞きました。すると、人数分はあると言われました。だから、せいぜい1人1個は食べられる量だろうと思ったのです。が!この通り、お皿いっぱいにやってきました。注文が入ってからジュワジュワと揚げるので、めっちゃ熱々。しかも、ウマい!衣はふわっと、シンプルば味付けですが濃さもちょうどいい。お肉はジューシーで柔らかく、ご飯にもビールにも合うヤツです。おいしくって、どんどん箸が進みます。

光春のヨンザンギ(770円)。これが絶品!ウマい唐揚げだった。

食べながら、お店の方が厨房から出ていらしたので「ヨンザンギがおいしい!」とお伝えしました。すると「ヨンザンギは塩コショウのみの味付け」「片栗粉で衣を作り、10回も油で揚げる。だから柔らかい」「高砂通りにあった陶陶亭がザンギの発祥。昭和10年から営業していたそのお店で働いていた」などと教えてくださいました。お店に来るきっかけ(恩師が食べに来ていた)を伝えると「その人は何歳くらい?」「(60歳くらいと答えると)ああ、やっぱり。昭和のラーメンが好きなんだね。うちは平成ではなく、昭和のラーメンだから」と、にっこり笑った大将。確かに、昭和のラーメンという表現がしっくりくるお店だなぁ。

ということで、函館は神山にある「中華食堂 光春」へ行ってきました。大将が教えてくださった「陶陶亭(とうとうてい)」が気になり、帰宅後に調べ倒しました。すると、2010年に閉店した王さんや、常に行列の星龍軒創業者など、函館の老舗ラーメン店の多くの人が修行したお店とわかったのです。光春も陶陶亭の流れを汲むお店なんですね。まさか、函館ラーメンを語る上で欠かせないお店まで遡ることになろうとは。小学校の登校路にあった中華店が創業40年とも知らなかったし、今回訪れて学ぶことが多かったです。

ラーメンはもとより、大将はヨンザンギについて熱心にお話しされていました。お店を出た後、おかんが「あの人、ザンギがおいしいって言われてすごぐ嬉しそうだったね」と言うほどに。光春は朝11時から営業しています。また函館帰省した時は、ランチで食べに行ってみようかな。次は塩ラーメンとチャーハンと、ヨンザンギが食べたいです!
終わり。

【2018年3月23日追記】

1週間ほど実家に帰省してきました。滞在最終日、空港に向かう前に光春に立ち寄って、お腹を満たして来ました。前回このお店では塩を選択するべきだったと思ったので、今回は塩味のパクリ湯麺(770円)をいただきました。

光春のパクリ湯麺(770円+大盛り150円)

あっさり・すっきりでシンプルな塩スープに、野菜の甘み・旨味が合わさり、さらにニンニクと生姜がほんのり香ります。通常の塩より風味が強いはずです。こりゃーウマい。一般的なタンメンと比べるとパンチが足りません。だからパクリ湯麺なんだろうなぁ。個人的にはこのあっさりが嬉しかったです。

すっきりシンプルな塩スープに野菜の甘み・旨味が溶け出し、ニンニクと生姜がほんのり香る。

茹で具合バッチリの麺は、お子サマーとシェアするために+150円で麺大盛りにしました。野菜がたっぷりで嬉しい!キャベツ、もやし、キクラゲ、絹さや、玉ねぎ、長ネギ、細かいカットの焼豚が入っています。

茹で具合バッチリの麺。大盛りにしてお子サマーとシェア。

こちらはおかんが注文した、あんかけ焼きそば(700円)。濃口とろりなあんかけ、寒い日にぴったりですね!余談ですが、ヨンザンギをパックに入れてもらってテイクアウトしました。持ち帰りができるのも嬉しいなぁ!(この後、ヨンザンギをつまみながら運転して移動しました)

光春のあんかけ焼きそば(700円)

住所:〒041-0832 北海道函館市神山2丁目6-1

(*・ω・)つ 北海道食べ歩き情報もどうぞー♩

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ユッキー@毎日ビール

沖縄移住10年のブロガーによる、定番グルメからローカル店まで沖縄情報。国内外の旅グルメ・ビアバーめぐりの情報も。クラフトビール歴は16年、ブログ歴12年、カーチャン歴7年。

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