「こんにちはー」と入店すると、地元のマダムがお茶をしています。この後、ピンの男性客がひとりまたひとりとカウンター席に入っていき、夕飯を兼ねた晩酌利用している様子も見られました。なるほど、地元民にとっては喫茶店であり定食屋、そして我々にとっては昭和の名曲が流れるレトロ居酒屋です。ハニー雷蔵の懐の深さを感じさせます。
テーブル席に入り、頭上を見上げてやっと店名を理解しました。市川雷蔵のポスターがあったのです。(食後、アーケード沿いにハニーという喫茶店が目に入り、「なるほど、ハニーとハニー雷蔵は系列店なのだろう」と理解が深まった)
こちらがハニー雷蔵のドリンクメニュー。コーヒーなど喫茶店メニューに対し、ビールは大・中・小から選べるし、日本酒に焼酎各種なども並びます。
おつまみメニューはこの通り。刺身に揚げ物、焼き物、焼肉、お好み焼きまで揃います。
裏面には11時〜14時にいただける定食メニューが。めっちゃ幅広いなぁ。
さて、我々はアサヒビール四国工場の和製ウルケルことスーパードライで乾杯です。驚くことに、喫茶店であり定食屋であり居酒屋でもあるハニー雷蔵ではジョッキサイズが選べます。最初の1杯目は大ジョッキ(950円)を。
ちいさな町の居酒屋ですが、アサヒ樽生クオリティセミナーを修了していることもあり、ビールのお味も間違いなし。
ビールがおいしいのでおつまみも捗ります。注文したハムエッグ(550円)がやってきました。
黄身の半熟だけでビールがゴクゴク進みます。ここに千切りキャベツをちょんとつけて食べるのもおいしいんですよねぇ。
この日、琴平町の逸品をご紹介しましょう。こんがりと焼かれた自家製のニラ餃子(6個、330円)です。焼き餃子と揚げ餃子があって、我々は焼き餃子をいただきました。これがやたらとウマかった!
お肉もたっぷりですが、ニラもたっぷり。薄皮に餡が詰め込まれ、生姜も感じて、カラシとの相性もよくって。とにかくおいしい。大ジョッキの傾きがどんどん平行になっちゃう。
親鳥ねぎ焼(650円)もいただきます。香川県といえば骨付き親鳥が有名ですが、その骨なしの親鳥を塩味ベースで炒めたのがこちらです。親鳥のしっかりとした食べ応えに、ネギ&タマネギを組み合わせてジャンクに味つけした的なのがもう最高。こんなのビールが足りなくなっちゃう。ああ〜!ビールください!
親鳥がおいしかったので、別味の親鳥タレ焼き(650円)も追加オーダー。親鳥とタマネギとサヤエンドウをこっくりタレ味にまとめています。これ、親鳥の皮に合うわ〜。先にいただいた親鳥ねぎ焼きはジャンクな味わいがおいしくて、こちらの親鳥タレ焼きはちょっと上品に感じました。
琴平町の逸品こと自家製のニラ餃子をおかわり。ハニー雷蔵を訪れたならば、ひとり一皿とビール大ジョッキは注文ノルマです。
ウマイウマイと食べていたら、お店のお母さんがそら豆の天ぷらをサービスしてくれました。ありがとうございます!
さらにお子サマーにおにぎりまで。めっちゃアットホームで、メニューが充実して、子連れで訪れても嫌な顔をされず、全てを受け入れてくれるような懐の広さを持ち合わせたお店。そう、それがこの町のハニー雷蔵。とても良いお店に出会えました。
この日は地元の酒蔵・金陵の国の光金陵(上撰)でシメ。金陵はこんぴらさんの御神酒を造っていて、シメに相応しいお酒だと思ったのです。蔵の名前といい、ラベルのデザインといい、華やかでポジティブな気持ちになります。
常温の酒がいかにも地元での飲み方といった感じで嬉しかった〜。穏やかで飲みやすい日本酒です。どんなお料理にも合うし、アテなしで酒だけちびちびやるのもよしですね。
ということで、琴平町の新町商店街にある「ハニー雷蔵」を訪れました。ビールもお料理もおいしくてご主人サマーの直感は正解だったし、何よりこの街のローカルな雰囲気を感じられたのがよかったです。喫茶店であり定食屋さんであり居酒屋でもあるという、なんというか、ちいさい町だから選択の幅も少なく、それを補うためにひとつの店が手広くカバーしているのも凄い形態です。店名の謎めいたカオス感も理解できてよかったです。何よりこの町の逸品・餃子もおいしかった!こんぴらさんの参道沿いで食べるのもいいけど、こんなローカルなお店を楽しむのも素敵なことだよという教科書みたいなお店でした。入店してよかった!
終わり。
お店の情報
店名 | ハニー雷蔵 |
住所 | 〒766-0001 香川県仲多度郡琴平町 |
営業時間 | 11時〜21時 |
定休日 | 火曜 |
駐車場 | なし |