台湾・高雄に到着し、滞在先のリーズホテルへチェックインに向かう道すがら、気になるお店を見つけました。写真中央、赤い看板が目に留まる「現殺 霸味薑母鴨」です。霸味薑母鴨は高雄市内に複数あり、我々が訪れたのはMRT信義国小駅から近い場所にあるお店です。目の前には民生一路という大きな通りがあるのですが、反対側からも目立つ、目立つ。横断歩道待ちしながら、ご主人サマーと「なんだろうね、あれ」「気になるね」と話していました。
夜になるとこの賑わい。お店の前には何組もの待ち客が出るほどの人気店です。そもそも、店名看板の現殺が気になる... たぶんシメたばかりの鮮度のよさを表す表現なのだと思います。朝引きだとか、朝獲れだとか、日本語だとそういう表現になるんだろうな。高雄に来てからご主人サマーがこのお店のことを調べてくれて、やっぱり気になると食べに行くことに。
我らが訪れたお店のFacebookページによると、オープン時間は15時。予約はできないらしく、夕飯には少し早めの17時に訪れました。この時間で2〜3組いて、18時には満席状態。厨房も大忙しです。
注文は、オーダー用紙に記載して行います。台湾の言葉は話せなくても、漢字だからなんとなく注文できるの点がありがたい。
我らが注文したのはこちら。大人3人、こども1人で食べに訪れたので、養生セットなるものを2人前と単品でいくつかお願いしました。手書きで「白飯」と書いてみたらそもそも用意がないらしい。中国語とジェスチャーでないと伝えられました。ご飯物は米血糕という豚や鴨の血とごはんを混ぜて固めた食べ物があるようですが、帰国後にわかったので今回は食べていません。次回チャレンジしてみよう。
オーダーを済ませたら、ビールをいただきましょう。霸味薑母鴨でビールを注文する場合、お店の冷蔵庫に並ぶドリンクを自分で取り出し、お会計時にカウントして支払います。高雄の飲食店はこういうお店が多かったな。
台湾でビールといったら、台湾ビールのONLY 18 DAYSがおすすめ。賞味期限を製造から18日以内に設定したビールで、とってもおいしいです。
ビールを飲んでいると、テーブル真ん中に炭火がセットされました。なぬっ、炭火店だったとは。こども連れだと大変じゃないか。でも安心してください。炭火の周りをバケツのようなものが囲っています。いたずら盛りな我が子がこの耐熱バケツを触っても、ヤケドしない程度の温度になってました。
炭火バケツの後は、次から次へと食材が持ち込まれます。たっぷりの木耳(キクラゲ、TWD50)と凍豆腐(高野豆腐、TWD40)、後ろには腱(アキレス腱っぽいもの、TWD50)です。
こちらは鮮やかな肝(レバー、TWD50)と、おそらく心(心臓、TWD50)かな。現殺だけあって、鮮度が良さそう。
いろいろテーブルを埋め尽くしました。ああ、またやってしまった。人数に対してオーダーが多すぎる!後から調べたら、養生セット1つで2〜3人分のようです。2セット注文してしまった上、トッピングをマシマシにしてしまったので、こんな状態に... すんげーぞ、こりゃ食べきれんわ。
ボリュームにビビりながら、いただきます。霸味薑母鴨のお肉は鴨肉。お肉は柔らかで、臭みもクセもなくしっかり下処理されてます。霸味薑母鴨の生姜たっぷりスープのおかげでもありますね。きのこも盛り盛り、野菜たっぷりでおいしいです。肉団子もウマかった。
鍋の具材がちょっと減ったら、大盛りの高麗菜(キャベツ、TWD50)やヤングコーンなどの具材を追加します。
煮えた。
食す。
霸味薑母鴨の鍋は、食べれば食べるほどウマくなります。最初はさっぱりとして印象薄かったけれど、食材からダシが出るのかどんどんおいしくなり、食べ止まらない。お腹いっぱいなのに、もうちょっとあとちょっとと手が出ます。生姜ベースのため汗もじわり。そりゃビールも捗ります。
特製のタレがあるようで、途中これで食べてみました。醤油ベースっぽいのは辛味があり、マヨドレっぽいのはどこか豆腐ようっぽいような麹のような風味もありました。この日一緒に食べていたご主人サマーと飲み仲間のBYは、満場一致でタレなしの方がウマいという結論に。
養生セット2つに対し、4パックついてきた食材があります。霸味鈴鈴巻です。パッケージの上からは揚げ物のような、秋田のきりたんぽのような、そんな謎食材に見えていました。
鍋に投じ、しばらくすると... なんと湯葉でした。しかも長い。鴨肉や野菜の旨味が染み出した生姜たっぷり薬膳スープに乾燥した湯葉を入れるとどうなるか想像つきますか?独特なスープをギュギュギューーーッと吸い、さらに表面にまとっているわけです。ウマいに決まってますね。お腹いっぱいなのに、ほんっとウマくてウマくて、後半はこればかり食べてました。
鍋の終盤。こんなものを鍋底から引き上げてしまいました。あ、これ、鴨さんのクチバシ... ふと、以前食べに行った宜野湾の一番餃子で、ご主人サマーが鴨の舌を大絶賛していたことを思い出しました。クチバシ≒舌だ、と進呈。
お腹の限界がやってきたので、ここでお会計です。こんだけ食べて食材だけでTWD1600ほど。日本円で6000円弱、ということは大人2000円/人程度です。瓶ビールがいくらかわからないのと、少なくとも5〜6本は飲んだ気がするけれど、一人TWD1000くらいに収まった記憶なので、ほんっと安いなぁ。
ということで、台湾・高雄「現殺 霸味薑母鴨」で生姜たっぷりの鴨鍋をいただきました。安くおいしい炭火鴨鍋、めちゃくちゃオススメです。看板の現殺という漢字に興味がわいただけなのに、こんなにハマるかってくらいおいしかったなぁ。帰国後、ご主人サマーがマネして鍋を作っていました。これがなかなかの再現具合!鴨鍋の素に鶏肉・生姜・キャベツ・キノコ類を入れれば概ね出来上がるようです。生姜をこれでもかってくらい入れるのがポイントかな。高雄の他、台南・台北などにも支店があるみたいなので、機会があれば是非食べてみてください。
終わり。
住所:No.21, Minsheng 1st Road, Xinxing District, Kaohsiung City, 台湾 800
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