ランチで訪れたことのある南風原町の「やきしん」の店主・林さんから「焼鳥と親子丼のコースをお試ししませんか?」とお声がけいただき伺ってみることに。店内とメニューが大きくリニューアルし、いただいたお食事はより一層おいしくなっていると思いました。また、カウンター席で林さんと会話したことでお店との距離が近付いたようにも感じています。ということで、さっそくやきしんのレポートいってみよ〜!
南風原「やきしん」について
どこにあるの?駐車場は?
やきしんは南風原町の兼城十字路の近くにあります。周囲は車通りも多く、また飲食チェーンや居酒屋が点在しているため車で食べに訪れることも多そうです。そんなお土地柄のためかやきしんにも専用駐車場が4〜5台分用意されていました。建物前とピロティの駐車スペースを利用できます。
営業時間と定休日
現在のやきしんの営業時間は17時〜23時、ラストオーダーは22時となっています。以前はランチ営業もされていましたが、現在は夜の営業だけとのこと。定休日は不定休ですので、事前予約がスムーズです。
お店の外観
やきしんは路面店ではなく建物2階にあります。階段を利用してお店に向かいます。
お店の入り口は艶消しブラックとシブく、純和風の印象付け。
客席(カウンター席、テーブル席、個室)
店内も和テイスト。カウンター席とテーブル席は広々と設けられ、以前訪れた時よりもスタイリッシュな空間になっています。すっきりとカッコイイ。
テーブル席の上にはミラーボール。聞くとデザイナーさんの趣味(?)なんだそうで、お客さんの様子に合わせて回すことがあるとかないとか。
個室も一室用意があります。掘りごたつではないですし、子連れで食事の際は畳の部屋が安心かもしれませんね。禁煙店なのでファミリーで訪れやすいのも嬉しいです。
メニュー(コースとドリンク)
現在のやきしんは夜営業のみで、親子丼と焼鳥をコースに仕立てて提供されています。
コースは1種類。焼鳥7本と親子丼、お漬物、鳥スープがセットになって、お一人様3700円となっています。
ドリンクはコースに含まれず別の注文です。メニューを見るとビールに日本酒、焼酎、泡盛などがありました。泡盛はボトルキープも可能なようです。
やきしんの実食レポート!
ここから先は焼鳥と親子丼のコース料理のレポートです。まずは中瓶のヱビスビール(750円)で乾杯。瓶ビールってのもいいじゃないですか。しかもヱビスビールをラインアップとは、個人的にとっても嬉しい。瓶ビールは他にもキリンビール・オリオンビールがあるのでお好みをどうぞ。ヱビスビールのしっかりとした味わいを楽しんでいると、さっそくコース料理が届きました。
お漬物
まずはお漬物から。この日はいぶりがっこ、新生姜、キュウリが盛り合わせられています。店主の林さんが秋田出身ということもあり、いぶりがっこを出されているようでした。食感しっかり、燻された風味もよし。いいアテです。
焼鳥7本
さっそく焼き場に立つ林さん。ここから先はお客さんの食べるペースに合わせ、1本ずつ丁寧に焼鳥を炙っていきます。
まずは、こんがり炙られたぼんれす手羽。手羽の骨を抜き取り、炭火で焼き上げています。骨のない手羽ってこんなに食べやすく、ジューシーで柔らかい!香ばしい皮もパリッとした食感でおいしいです。これを先鋒に持ってくるとは、この先も期待が膨らみます。
お次は肝焼きがやってきました。先端のみハツを用い、それ以外は全てレバーという組み合わせです。ハツを頬張った後は、トロトロ食感のレバーをいっき食い。おいしいんですよ、お世辞抜きで。塩味でもクセが全く感じられず、あっという間になくなりました。と同時に、このあたりから頭に日本酒がよぎり始めました。ここの串物には日本酒を合わせたいぞ...
「わさび大丈夫ですか?」と確認後に出された3本目は、わさび焼きでした。ご覧の通り、わさびがたっぷりと乗せられています。でも、鼻にツンと抜ける辛さに苦しむことはなかったので、安心して食べられます。食感から鶏もも肉かなと思いました。やきしんでは現在はかた地どりのお肉を使っているそうです。軍鶏をベースに開発された地鶏だそうで、プリッとした歯応えとジューシーな味わいでした。
お肉が続いたところに野菜串。この日は肉厚な椎茸です。さりげなく「一番お熱い串なのでお気を付けて」とのことですが、ほんとに熱々!そして、じゅわ〜っと溢れ出る椎茸汁!椎茸がこんなにジューシーに焼き上がるなんて... 意外性という意味ではこの串が最も驚きでした。野菜串、おいしいです。
椎茸のウマさにたまらず日本酒をお願いしました。
こちらは店主の地元、秋田の酒。北鹿の大吟醸 北秋田(600円)です。
あっさり飲み口の大吟醸は雑味がなく、ほんのり青林檎のようなフルーティーな香りと味わいでした。キリッと冷やしていただくのに向いています。日常酒にもってこいだなぁ、今度見かけたら買ってみよう。
日本酒と合わせるのは、鴨の胸肉です。鴨って焼鳥にできるんですねぇ。鶏串・豚串はあっても、鴨串って食べたことないように思います。これまでの食経験では鴨はコッテリとした脂がウマいお肉でした。ですが今回、鴨に対する印象がこちらの串でアップデートされました。
炙ることでほどよく脂を抜きつつ、食感を立たせながら焼きの香ばしさを付けています。レアな焼き加減もウマかったー。肉汁もおいしい鴨肉、これはおかわりをお願いしてもいいくらい。
コースの焼鳥も後半に差し掛かった頃、まるまると大きなみたらし団子がやってきました。いや、実はこれはみたらし団子ではありません。みたらし玉子という名称の焼鳥です。濃度のあるタレは香ばしく、玉子との相性は絶対間違いないだろうと容易に想像できます。
串を打ち、表面を炙った味付玉子に箸を入れると、とろとろの半熟!黄身がとろりとお皿に広がり、思わず「もったいない!」と発しました。どうにか黄身を食べられないか考えますが、手元にあるのはお箸だけ。これは諦めるしかなさそうです...
でも、7本目の串がつくねだったのです!半熟玉子の黄身とつくね、合わないはずがない!串の並びをしっかりと計算しているのがニクいなぁ。
こちらのつくね、中にたっぷりと刻み大葉が入ってアッサリといただけます。焼鳥のタレに山椒を振りそのまま食べてももちろんですし、御沢に残ったみたらし玉子の黄身をつけてもおいしかったです。
焼鳥7本を食べ終え、生レモンサワー(550円)でさっぱり。甘さがほぼなく、ナチュラルな酸味のレモンサワーは食後にぴったりでした。今回はビール→日本酒→レモンサワーといただきましたが、多くのお客さんがこの流れで注文されるんだとか。各2回ずつおかわりしたいほどお酒もおいしかったなー。
絶品!とろとろの親子丼
レモンサワーでリフレッシュしている頃、店主の林さんはシメの親子丼の調理にとりかかりました。
ほどなくやってきたのが、シメコメの親子丼です。見るからにとろとろ具合が半端ない!
スプーンですくった卵・鶏肉・米がとろとろすぎて写真がブレまくります。手持ちカメラ派を泣かせる親子丼!
いただいてみると、やさしい味付けに卵のコク、そこに炙られた鶏肉の香りが際立ちます。これはウマい。親子丼のお肉は、焼鳥でもいただいたぼんれす手羽を使っているそうです。柔らかで脂乗りのよい部位を炙って親子丼にするなんて。一般的な親子丼とこのやきしんの親子丼を並列では語ってはいけませんね... 全く別の食べ物です。圧倒的においしいんです。
トップに載せられた卵の黄身を崩すと、より一層とろとろになりました。卵かけごはんに近い感じ。今回いただいた親子丼はごはん量はお寿司2貫分、卵は3つ使っているそうです。ごはん量が少ないので、コース最後のお食事としていただいても全く重たくありません。飲み会のシメでも罪悪感なくいただけると思います。
シメの鳥スープ
コース料理のシメを飾るのは、さらっとした鳥スープでした。こっくり濃厚タイプではないのが、これまたよろしい。器の紅白な椿もかわいらしかったです。ご馳走さまでした!
子ども向けのコースもある
この記事を執筆するにあたりトレタを眺めていたところ、子ども向けのコースの存在に気付きました。これはいい発見!お子様コースは2種類あって、焼鳥3本とおにぎり(1000円)または焼鳥3本と親子丼(2000円)だそうです。ファミリーで訪れるなら絶対使って欲しい!
まとめ
ということで、南風原にある「やきしん」のコース料理をいただいたレビューでした。今回のコース料理、全般通じてどれもおいしくいただきました。焼鳥はもちろん、前回納豆をトッピングをしていただいた親子丼は、トッピングなしで今の分量がマイベスト。前回どうしてシンプルに食べなかったのかと自分で自分を問い詰めたいほどに、今回のとろとろ親子丼が絶品すぎました。
以下、本編に盛り込まなかったけれど書き残したい部分を綴っていきます。
店主の林さん
失礼を承知で書きますと、一見すると強面に見える林さんですが、会話を通じて穏やかでユニーク、そして人が好きな方なのだろうなぁと思いました。ごはんの分量を質問した際に「お寿司2貫分です」だなんてウィットに富んだ返しで楽しませてくれますし、焼鳥は独学で屋台で自ら経験を積んだ生き方も興味深いです。コミュニケーションって本当に大切だなぁと改めて思いました。
わたしのオススメの席
前回のランチでは焼き場から離れた席に入り、林さんと会話することなくお会計を済ませました。一方、今回はカウンター席で林さんと会話をしながらお食事したのですが、これがとても良かったです。子連れだと事前にご連絡していたためか個室もご準備いただいたのですが、カウンターで林さんと会話できてよかったなぁと心底思っています。少人数での来店あるいはコミュニケーションを楽しみたい方向けには、カウンター席をオススメします。それに、調理場に近いカウンターやテーブル席ならお客さんの食事ペースを確認できるので、よりよいタイミングでお食事を提供してもらえると思います。
はたして、焼鳥7本で足りるのか?
コース料理の焼鳥が7本と聞いて、正直なところ「ちょっと物足りないのでは...」なんて思いました。ですが、7本目を食べ終えた頃、意外と満足している自分がいるぞと気付きました。大人2人で食べた串の数を眺めても結構食べたなぁと納得感が持てます。やきしんの串はお肉のボリュームもあるし、林さんが食事のペースに合わせて焼き上げてくれるので、お腹がちょうどよく満たされるんだろうなぁ。もしもっと食べたい場合はおかわりウェルカムだそうですので、注文をしてみてくださいね。
お店を使うシチュエーション
訪れる前までは「焼鳥のコース... うーん、誰といつ行くかの想像ができないなぁ」なんて思っていました。今回思ったのは、お店の雰囲気からちょっといい飲み会にしたい時や、和風の上質な空間を求めたい時、おいしい物を食べたい時、会社の接待、ママ友と子連れで個室飲みなど、わりと使い勝手はいろいろあると理解しました。焼鳥好きの友達も連れて行きたいなぁ。南風原にお住まいのみなさん、近所にこんなお店があって羨ましい〜!
・・・という感じで思いの丈をぶつけたらガッツリ重量級の記事になりました。やきしんの予約はトレタがよさそうなので、下にリンクを置いておきます。林さん、とってもおいしかったです。今回はお声がけいただきありがとうございました!
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YAKISHIN | トレタかんたんウェブ予約
yoyaku.toreta.in
お店の情報
店名 | やきしん |
住所 | 〒901-1111 沖縄県島尻郡南風原町兼城128 エネグランデ202 |
営業時間 | 17〜23時(L.O.22時) |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 専用駐車場は4〜5台分あり |