2015年5月12日から全国で発売になる、サントリーの「クラフトセレクト」シリーズ第一弾を飲んでみました。
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サントリー「クラフトセレクト」を飲んでみた!
「クラフトセレクト」ってナニ?
サントリーは以前も「クラフト」と付く名前の商品をリリースしていますが、クラフトビールをガッツリ意識した商品は今回が初ではないでしょうか。今回「クラフトセレクト」を飲む前に、サントリーのサイトを見ていたところ、
近年日本では多彩な味わいのビールを楽しむニーズが高まっています。当社は、世界に100種類以上あるビアスタイル(ビールの種類)を通じて、多彩で個性的な味わいを楽しめる「サントリー クラフトセレクト」シリーズを数量限定で発売していきます。
とプレスリリースに記載がありました。なるほど、クラフトビールブームの影響で、これからいろんなスタイルのビールを出しそうですねぇ。
クラフトセレクト第一弾はペールエール&ブラウンエール!
サントリー「クラフトセレクト」の第一弾は、わたしの大好きなペールエールとブラウンエールの2種類が発売となります。
ということで、まずはペールエールからいただきましょう。
サントリー クラフトセレクト VOL.1「ペールエール」
最初にペールエールを飲んでみました。まずはグビッと一口。なるほど、今まで飲んできたペールエールの中でも非常に軽い飲み口です。
サントリーによると、
柑橘系の香りが特長のカスケードホップをふんだんに使用するとともに、レイトホッピング製法を採用することで、“ハッと目が覚めるような爽やかな香りと心地よい苦み”を実現しました。
とのことですが...ハッと目が覚めるようなホップの爽やかな香りはいずこ。香りマークが5になってるけど、そんなに香りません。苦みマークも4になってるけど、思ったほど苦くないです。
ペールエールもいろいろありますが、いつもアメリカンなビールを飲んでいるためかホップの香りが物足りないなぁと感じました。クラフトセレクト ペールエールのパッケージにも「ハッと目が覚めるような爽やかな香りと心地よい苦み。」とコピーがあるけど、そこまで豊かな香りじゃないし、苦みもさほど感じられません。香りや苦みは、プレミアムモルツに軍配だなぁ。
香りや苦みがさほど強くないビールには、新タマネギのピクルスがちょうどよいかな、と合わせてみました。ビールの味もそれほど強くないので、酸味ほどほど甘めのピクルスがよく合います。そして考えたのは、クラフトセレクト ペールエールならグビグビ飲んでも罪悪感がないなぁ、ということ。アルコールも5%ですしね。それと時間を置くとホップの香りと甘みが出てくるため、これからの暑い季節にちょうどいいかもしれません。
サントリー クラフトセレクト VOL.2「ブラウンエール」
続いて、ブラウンエールを飲んでみました。こちらもまずは一口グビッとやってみたのですが、やはり飲み口が軽めでした。なるほど、サントリーは一般ウケする軽めのビールをクラフトビールとして出してきたんだな。
よくビアバーで飲むブラウンエールは麦芽の香りが豊かですが、このクラフトセレクト ブラウンエールはモルトの香りはあるけど、やっぱり軽いなぁと思いました。サントリーによると、
香ばしい香りと深い味わいが特長のカラメル麦芽を一部使用するとともに、「上面発酵酵母」を使用することで、“ホッと心がくつろぐような香ばしく深いコクと優しい口当たり”を実現しました。
とのことですが、缶のコピーに「ホッと心くつろぐ香ばしい深いコク。優しい口当たり。」とあるほど香ばしさはあまりないかも。個人的にはロースト香はもっとあってもいいと思うし、アルコール度数ももう少し高めでもいい気がします。大手の作るブラウンエールはこういう味なんだなぁ。
とはいえ、マイクロブルワリーのブラウンエールって、ボディの重さとアルコール度数の高さからグビグビ飲めないことが多いけれど、サントリー クラフトセレクトのブラウンエールはアルコール度数5%で飲みやすさが保持されています。温度を常温まで高めても嫌な香り・甘ったるさがないし、そういう点ではBBQやビーチパーティにも向いてそうだなぁと思いました。
さて、このほのかに香ばしく甘いブラウンエールには、茹で落花生が良さそう。この組み合わせ、悪くないですね!ビールもおつまみも色合いが近いものは、なんとな~く合うんだなぁと思いました。
サントリー クラフトセレクトシリーズを飲んだまとめ!
ということで、2015年5月12日発売のサントリー「クラフトセレクト」シリーズ第一弾を飲んでみました。ペールエールもブラウンエールも悪くないんだけど、良くもない。いわゆる「大手がクラフトビールを作ったらこうなった」って感じの味でした。
日本で一番メジャーなビールの種類はピルスナーです。『普通のビールから逸脱したスタイルを発売したら、どうなっちゃうんだろう?売れるかな?売れなかったら大変だな』っていう気持ちもわからなくないです。クラフトビールが流行ってるといっても所詮一部の人にしか浸透してませんから。でもこれが、このクラフトセレクトシリーズがクラフトビールなんだ!と認識されてしまうのは、ちょっと違うだろと思います。この商品はあくまでもクラフトビールっぽい大手のビールですから。
この点については、サントリーだけじゃなく他の大手ビールメーカーが同じように苦戦してる気がします。大手が出すクラフトビールを意識した新商品を飲んでみると、毎回「大手がクラフトビールを作ったらこうなったんだなぁ」と思います。消費者側としては大手ビールメーカーは国内外問わずいろんなビールを勉強してほしいし、でもクラフトビールには決済者の承認が下りないことも想像してみるけれど、だったらチャレンジングなことをするための新部門・子会社を作ってみればいいのに、と妄想が膨らみます(既にそういう動きをとっているビールメーカーも一部ありますね)。
話が横に逸れたので、最後にひとつ。
サントリー「クラフトセレクト」シリーズは工夫を凝らしているところがあります。それは、どのグラスで飲んでほしいか、缶デザインに盛り込んでいるところ。今回は缶デザインのグラスに合わせてビールを飲んでみました。
ビールはグラスの形状ひとつで味・香りが変わります。この違いを知ることもクラフトビールが楽しくなる点です。グラスの形状まで考えて作った缶デザインは、大手ビールメーカーでは今回が初めてじゃないでしょうか。このデザインに気付かない人もいるかもですが、クラフトビール好きなら「おっ、いいとこに目をつけたねぇ」と思うんじゃないかなぁ。
ということで、今回も3000文字オーバーのエントリーになってしまいました。また内容を盛り込みすぎてしまった!逆に言えば、3000文字も書けるほど大手ビールメーカーのクラフトビール参入が気になってる!ということで、本日はシメたいと思います。大手ビールメーカーの皆さん、おいしいビールを作ってください!
終わり。
サントリー「クラフトセレクト」公式サイト
http://www.suntory.co.jp/beer/craftselect/
(*・ω・)つ ビール飲み歩き情報もどうぞー♩