先日、推し活の一環で鹿児島ライブ遠征をしてきました。ライブはもちろん最高だったのですが、立ち寄った鹿児島グルメがどこも大当たりばかり!味覚の合う鹿児島にすっかりラブなわたしです。
鹿児島空港に到着したあとレンタカーで観光しつつ、鹿児島市内へ移動。その後、昭和41年開業の「正調さつま料理 熊襲亭(くまそてい)」にランチを食べにいきました。こちらは天文館エリアにある鹿児島郷土料理のお店で、この日のお昼はこちらで食べると決めていました。
熊襲亭の横には無料駐車場が2台分用意されています。が、なんせ台数が少ないので、基本的に有料駐車場の利用がメインになるでしょう。お店の右並び、ほんと目と鼻の先の距離に1時間200円くらいの有料駐車場がありますので、それらを利用しましょう。
お店を訪れる前に、わたしは熊襲亭に電話をし、空席状況を確認しました。平日の12時頃に電話すると、満席とのこと。ただ、13時なら空席がありそうらしく、その時間に1名で予約を入れました。
入店すると、お店の奥へと続く廊下。格式高い旅館っぽい雰囲気です。そのまま進むとレジ兼フロントがあるので、そこで予約名を告げ、客席へと案内されました。
いくつかの客室がありますが、わたしはこちらのカウンター席へと誘導されました。靴を脱ぎ、ボトル棚を眺めながら席に着きます。この他にも広々としたお座敷席や、掘りごたつの席もあるようです。
こちらが熊襲亭のランチメニューです。写真を左右にスライドすると、ランチの全メニューを確認できます。
ランチタイムの食事は、鹿児島グルメを幅広く網羅した御膳系と、一般的な定食がありました。御膳系は観光滞在の方向け、一般的な定食は地元民向けなのでしょう。もちろん御膳も定食も、どちらを注文してもOKです。ちなみにランチタイムからお酒の注文も可能。芋焼酎メニューのラインナップが半端なくて、眺めているだけで武者震いでした。芋、大好き!笑
この日わたしが注文したのは、お楽しみ(2530円)という御膳です。ちょっと可愛いネーミングですよね。ただ可愛いだけではありませんよ〜!さっそく食事内容を紹介していきましょう。
まずは小鉢類から。苦味が残ったゴーヤーの甘酢漬けと、カツオの効いた三杯酢のもずく、そして豚味噌です。この3品、わたしの住む沖縄にそっくりでした。中でも豚味噌は、沖縄のアンダンスーと味もほぼ同一。味噌のコク、豚の食感、甘味が芋焼酎を欲します。
お次は、きびなご刺身。キラキラと銀色に輝くきびなごは、鹿児島では通年で水揚げされるんだとか。
きびなごのお刺身は、身が柔らかくクセがありません。小骨が残っていますが、それも柔らかいので、全然気にせず食べられます。
熊襲亭ではカラシのきいた酢味噌でいただきました。そのままはもちろん、ミョウガやネギの薬味も合いそうだなぁ。芋焼酎も合わせたくなりましたが、このあと予定(ライブ)があったので、お酒を控えてごはんを合わせました。
このお皿は、名物とんこつです。とんこつってラーメン以外の呼び名もあるんですね。大きなお肉が2つもゴロンゴロンと盛り付けられています。見るからにおいしそう!
名物とんこつとは、黒豚の骨付きあばら肉を使った煮込みのこと。この味は300年とも400年ともいわれる歴史を感じさせる鹿児島の伝統料理です。黒糖、焼酎、味噌、ショウガでじっくり煮込み、お肉がほろほろと柔らか。適度に油も抜けていますが、脂身がとろりと柔らかく、濃すぎない上品な味噌味とマッチしています。これで芋焼酎を飲めたら最高だわ〜。
この日のお目当ては、こちらの酒ずしと季節のご飯2種盛りでした。左側が酒ずしです。
酒ずし、わたしは初めて耳にしました。寿司と言いながらもお酢を使わず、地酒で一昼夜発酵させたなれ寿司ってヤツですね。具材は干し椎茸にタケノコ、卵、タイ、エビなど。
少し芯の残る炊き加減で、ややベチャッとしており、さらにお酒の香りがふんわり。青い三つ葉の香りがよく合います。何かに似ているなぁと思ったら、ああ、これは奈良漬けみたいな味わいだ。麹と奈良漬けを足したような、そんな風味。めっちゃウマ。めっちゃ好き!
右は、雑穀を混ぜた季節のごはん。味付けなどは控えめで、おかずとともに食べるのがよし。
お椀には、さつま汁が入っていました。わたし好みの、優しいコクの味噌仕立て。熊襲亭のさつま汁の具材は角切りのニンジン、ダイコン、サトイモ、コンニャク、ゴボウ、シイタケ、ネギなど。出汁は地鶏で取っているそう。
鹿児島といえば、さつま揚げも欠かせません。シンプルな白身魚の味わいを楽しもうと、最初はそのまま何もつけず、二口目はワサビ醤油でいただきました。どちらも芋焼酎が欲しくなる〜!熊襲亭のお食事は「芋焼酎を合わせたい」以外の言葉が出てきません(笑)。添えられた甘酢の大根もおいしかったです。
食後のデザートは、黒糖寒天でした。プリッと硬めで、あっさりといただけます。ほどよい甘さと黒糖の風味で、食後の緑茶がよく合いました。
ということで、鹿児島市街地は天文館エリアにある「正調さつま料理 熊襲亭(くまそてい)」のランチをいただいてきました。鹿児島の郷土料理をいっきにいただく欲張りランチ。滞在時間の短い旅行者には、ぴったりの御膳でした。
いろいろ食べましたが、中でも酒ずしが気に入りました。酒すしはその成り立ちが面白いので、紹介してみましょう。時は江戸時代、「薩摩藩主の島津家のお殿さまが、宴会の残り物と酒を一緒にして偶然酒ずしが爆誕した」だとか、「男尊女卑の強い時代に、女性がこっそりお酒を楽しもうと、工夫して誕生した」だとか、その謂れはいくつかあるんだって。いずれにしても薩摩の人はお酒が好きそう。天国か!笑
とても珍しい酒ずしですが、注意点があります。酒ずしには灰持酒(あくもちざけ)という日本酒が使われていますが、アルコールを飛ばす工程がないので、食べると酔っ払います。飲酒運転になりますから、ハンドルキーパーだと食べられません。20歳未満は法律的にNGですし、お酒が弱い方も避けるべしです。この点に注意しながら、おいしい鹿児島郷土料理ランチを堪能しましょう。
終わり。
お店の情報
店名 | 正調さつま料理 熊襲亭(くまそてい) |
住所 | 〒892-0842 鹿児島県鹿児島市東千石町6-10 |
営業時間 | ランチ:11時半〜14時(L.O.13時半) ディナー:17時半〜22時(L.O. 21時半) ※日曜は21時半閉店 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 無料駐車場2台分、近隣にコインパーキングあり |