那覇市壺屋にある「金壺食堂」をご存知ですか。お店の存在はずいぶん前から知っていたけれど、なかなかシブい店構えに圧倒されて、入店できずにおりました。
ある日、ご主人サマーが「お腹に優しいヘルシーなごはんを食べに行く」というので、いいチャンスだなと同行することに。こちらのお店、台湾素食(精進料理/ベジタリアン料理)のバイキングをいただけるのです。
バイキングは朝8時から午後2時まで。モーニングもランチもカバーした営業時間で、菜食派さんや朝も昼もおいしいものを食べたい人には嬉しい限り。周辺にはホテルやゲストハウスが点在しているので、朝ごはん利用もアリですね。
定休日は木曜。日曜は金壺食堂の名物ともいえる「台湾ちまき」の販売のみ行っているようです。
入店すると、ちょっと懐かしくも沖縄らしい食堂の雰囲気。最近は食堂が移転したり、カフェっぽいオシャレなお店も増えつつあるけれど、この昭和な雰囲気が良かったりするんですよねぇ。テーブル席は4つほどですが、どうやら奥に個室っぽい客席もあるみたい。
金壺食堂の台湾素食バイキングは一人600円。食べ放題でこの価格はかなりのお値打ちです。実はお持ち帰りの弁当もあるし、春巻きや水ギョーザ、チャーハンもあるんですよね。水ギョーザいいなぁ、食べてみたいなぁ。
台湾素食バイキングの様子です。私が訪れたのは平日ランチのピークタイム。キッチンに面したカウンターに、おかずがいっぱい並んでいます。野菜系のおかずやサラダはもちろん、海藻系のおかずも。
この日はモヤシと葉野菜の組み合わせが多かったです。そして角切り島豆腐がドーン。そうか、台湾素食といえば豆腐もありそうだなぁ。
そういえば、ふと、数年前に訪れた台湾の自助餐を思い出しました。自助餐とは台湾のローカル料理バイキングです。金壺食堂と同じように銀色バットにおかずが入って並んでいたっけ。懐かしい。
カウンターの上にもお豆腐料理が。こちらは味付けされてそう。パッとみた感じ辛そうに見えたので、ちょっとだけ取り分けました。
こちらはお粥と薬膳スープのコーナー。
お茶碗やお椀はすぐ横にあるので、セルフで取り分けます。
台湾のお粥ってどんなかね〜と炊飯器を開けて、お茶碗に盛りました。
この日、わたしがいただいたおかず類はこちら。食べ放題のバイキングなので、最初は少なめに取り分けてみました。
野菜たっぷりのおかず。似たような食材も多かったけれど、味付けがちょっとずつ異なったりして、素朴でおいしいのです。沖縄の食事は肉や脂っこいものが多い傾向ですから、疲れた胃腸を休めるにはちょうどいいごはんだなぁ。
タンパク質はお豆腐で摂取。角切りはそのままの島豆腐で、右の炒め物はポーク的っぽいジャンクな味わいでおいしかったです。台湾素食ってことは肉類を使っていないでしょうから、どうやってポークっぽい味わいを醸しているのか謎でした。
途中、お店の方が「焼きそばできたよ〜、食べてね〜」と声かけしてくれました。沖縄そば麺らしきものを使った素焼きそばです。こちらも味付けは控えめ。例えば、五香粉や八角を使ってガツンと台湾な感じ…などではなく、優しい味付けでおいしかったなぁ。具材なしなので、他の野菜おかずを混ぜて食べてもおいしいはず。
お粥は日本風で三分粥くらいのシャバ感。おそらく、味付けなしだと思います。胃腸に優しそうで、胃全摘なわたしにはありがたかったです。
こちらは薬膳スープ。キャベツ・ダイコン・シイタケ・ゆりの花が入っています。一見地味なスープに見えるでしょ。でも是非食べてみてください。旨味溢れて絶品なのです。野菜も程よく煮込まれ、旨味をまとってめちゃくちゃおいかったです。ゆりの花って食べられるんですねぇ。かなり好みで、わたしはすっかりこの大ファン!
このスープを前に、少し考えました。このおいしい薬膳スープ、他に活かす方法ってないかなぁ。それでお粥にこのスープをかけてみたのです。これがめちゃくちゃウマくって!
おいしくいただくコツは、スープの味を楽しむために、お粥の水気をなるべく排除すること。個人的には、このスープでお粥炊いて欲しい。笑
お腹いっぱいになったところで、お店の方から「食後にお茶はいかが〜?」とお声がけ。もちろんセルフで取りに行くのですが、熱々のジャスミン茶がしっかりめの濃い味でおいしかった〜!
お茶を啜りながら、壁を見回します。芸能人や有名人、スポーツ選手のサインに紛れて、チマキのメニューもありました。そう、金壺食堂の名物といえば、このちまき!食べたい食べたいと思いつつ、10年近く経過しちゃいました。
なんせ人気のちまきです。売り切れがデフォルトなので、前日までの予約が必要なのです。わたし的にこれがなかなかハードル高くって… 近所にお住まいの方、あるいは泊まっている方は、ぜひ予約して食べてください。具沢山で、絶対おいしいはず〜!
ということで、那覇市壺屋にある「金壺食堂」で台湾素食の食べ放題バイキングをしてきました。台湾では宗教の観点や様々な思想から、菜食の方が多いそうです。とはいえ、わたしのように肉魚も食べる方はもちろん、ゆる〜く菜食をされている方や、「今日は軽めにしたいな」という方にオススメです。あっさり、じんわり、おいしい。胃腸が疲れている時にピッタリだと思います。
現在の店主さんは二代目だそう。もともとご両親が1991年にオープンされたお店を引き継いで、現在に至ります。香味野菜のような香りや味の強い食材は使わず、ただただ体に優しく、飽きのこないおいしさ。このお店は地元民はもちろん、沖縄をリピートしている方向けにもオススメです。
終わり。
お店の情報
店名 | 金壺食堂 |
住所 | 〒902-0065 沖縄県那覇市壺屋1丁目7-9 |
営業時間 | 8時〜15時(L.O.14時、日曜AMはちまき販売のみ) |
定休日 | 木曜 日曜PM |
駐車場 | なし。近隣にコインパーキングあり。 |