青森「はるえ食堂(横山商店)」おばあちゃんのおにぎりと生姜味噌おでん。

2018年1月12日

青森「はるえ食堂(横山商店)」で食べたお食事。

青森泊の翌朝、青森魚菜センター(古川市場)の真裏にある「はるえ食堂(正式には横山商店)」を訪れました。この細い通りにある小屋の1つが、目的のお店です。何も知らなければ、素通りしてしまうかもしれません。看板がないので、どこがはるえ食堂なのかわからないのです。そこは食べたい気持ちと嗅覚でクリアし、朝7時半頃に訪れました。しかし、お店のはるえおばあちゃんに「時間かかるー、9時半頃になりそう」と青森弁で言われちゃった... いや、まだだ。まだ諦めないぞ。ホテルのチェックアウト後に改めて訪れると告げて、一旦退きました。

青森魚菜センター(古川市場)裏手にある小道を訪れた。

2度目に訪れた時もバタバタしていて、11時半に3度目の訪問。はるえおばあちゃんは「何回もごめんねー」と言いながら、青いシートをかけたイスに座るよう案内してくれました。お店の入り口にはドアなどなく、おそらく冬場もこのままのスタイルです。

青森「はるえ食堂(横山商店)」の外観

店先にはお惣菜が並んでいました。尋ねると、それぞれどんな食べ物か教えてもらえます。青森でよく食べるらしい「みず」という山菜のお惣菜をいただくことにしました。食事を用意してもらっている最中も、お客さんがやってきます。「何分後に来るから、おにぎり2つ焼いておいてね」とか「おでんある?じゃあ、大根と玉子を持って帰るわ」とか、みんな慣れた様子で買っていくのです。

はるえおばあちゃんが作ったお惣菜が並ぶ。

はるえおばあちゃんが忙しそうなので、わたしはじっと待ちました。ふと、すでに焼かれた鮭がいくつも目に入りました。これはきっとおにぎり用の焼き鮭ですね。

おにぎり用の焼き鮭が保管されていた。

お店の入り口付近には、炭火で温められた青森おでんが湯気を上げていました。これを見て注文しない人はいないだろうというシズル感。わたしもすっかり気になってしまい、いくつか食べてみることにしました。

はるえおばあちゃんの生姜味噌おでんに惹かれる。

この日いただいたものはこちら。炭火で炙ったおにぎりと、みずの煮物、それと生姜味噌おでんです。

青森「はるえ食堂(横山商店)」で食べたお食事。

まずは、黒ごまがたっぷりの炭火で焼かれたおにぎり(180円)をいただきました。2度目に訪れた際「あとで来るなら、おにぎり焼いておくよ。いくつ?」と言われ、先に焼いてもらっていたのです。注文が入ってからおにぎりを握り、それから炭火で焼き上げるので、出来上がるまで30分はかかるそうです。なので先に焼いてもらって、ちょうどいい頃合いで再訪するとよいでしょう。

おにぎり(180円)は注文が入ってから握り、表面を炭火で炙る。

焼きおにぎりの具は一種類、焼き鮭のほぐした身をごはんに混ぜ、表面に黒ゴマをつけたものだけです。表面がパリッと焼かれて香ばしく、中はほろっとした握り加減。これ、ほんとにウマかったんです。炭火でカリッと焼いたごはんと黒ゴマの香り、ものすごくいい。これを食べに青森へ行きたいと思うほど。

おにぎりは表面パリッ、中ふわぁ。ゴマの香ばしさも嬉しい。

こちらはみずの煮物(おそらく320円)。みずという食材、はるえ食堂で初めて知りました。これは青森でよく食べられている山菜で、春から秋まで出回っているそうです。山菜特有のほろ苦さとシャキシャキの食感、そしてぬめりが特徴で、アクやクセはほとんどありません。これもおいしかった。みず、覚えておこう。

みずの煮物(320円)がウマかった。

青森名物の生姜味噌おでんもおいしかった!オススメを聞くと、大根(100円)と大角天(1本50円)がいい感じとのこと。はるえ食堂の生姜味噌おでん、ダントツでおいしかった!大根のしみ具合がよく、しっかり出汁の味がついてます。生姜味噌を合わせると、相乗効果でより一層ウマくって、ニヤけてしまいます。はるえおばあちゃんが「大角天は青森のかまぼこだよ」と教えてくれました。薄く柔らかで、出汁を含んでとろんとしています。これもウマかったなぁ。

生姜味噌おでんは、大根100円、大角天1本50円。

モグモグしていると、近所の市場で働くお母さんたちがやってきました。普段見かけないわたしが気になったのか「どっからきたの?」と声をかけられます。函館出身で今は沖縄に住んでいると伝えると、場が盛り上がり打ち解けました。すると「なます食うかい?」というのです。なますって、てっきり大根と人参の紅白なますかと思ったら、きゅうりと茗荷のなますで驚いちゃった。でも、これがいい箸休めになりました。ご馳走さまでした!

市場のおばちゃんが「なます食べるかい?」と持ってきてくれた。

食事をしながら、はるえおばあちゃんとの会話を楽しみます。この後、函館の実家に戻る伝えると「若い頃、恵山に働きに行ったことがあんだよ」と教えてくれました。2年ほどイカを捌く仕事をしていたんだとか(早口の青森弁だったので正確さに欠けるかも)。このお店は昭和40年代からやっていて、最近建物の屋根を直したら15万円もかかった、とも。ニコニコと話すはるえおばあちゃん、大好きになりました。

お会計後、はるえおばあちゃんは次々来るお客さんのために、おにぎりを作り続けていた。

ということで、青森にある「はるえ食堂(横山商店)」で、焼きおにぎりやおでんなどをいただきました。ここは食べに行って本当によかったです。おそらく地元の方が立ち寄る食堂と思いますが、時々わたしのような一見が訪れるようで、はるえおばあちゃんは慣れっこのようでした。お店を後にする時に、ほんとうにおいしかったこと、また食べに来るからお元気でと伝えると、はるえおばあちゃんは「80も越えてるから、次は生きてるかわからないよ!」と冗談を言いながら笑っていました。ほんとにおいしかったから、実家滞在の時に青森まで足を伸ばして食べに行きたいのです。おばあちゃん、体を大事にしておいしいお食事をまた食べさせてね。ご馳走さまでした!
終わり。

住所:〒030-0862 青森県青森市古川1丁目12-4

(*・ω・)つ 青森食べ歩き情報もどうぞー♩

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ユッキー@毎日ビール

グルメブログ歴12年、沖縄移住10年。沖縄定番グルメからローカル店まで食べ歩き情報を綴ってます。国内外のビアバーめぐりに、旅・遊びの情報も。クラフトビール歴は16年、ホップの効いたビールが好き。

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