2019年6月16日、那覇の牧志公設市場は閉鎖します。このニュースを知っている旅行客はどれほどいるのでしょう。沖縄県内ではわりと知っていますが、観光客には知れ渡っていないように思います。那覇の台所として戦後の闇市から発展してきた牧志公設市場が一時的にも閉鎖する。こういうものをデータとして残しておきたい人間なので、自ら撮影しに訪れました。この写真は2019年1月12日に撮影したものです。ひとつの歴史が終わる前に、牧志公設市場のいつもの日常を切り取れたならいいなぁ。さあ、それでは写真多めでいってみよー!
老朽化で取り壊される「牧志公設市場」を撮影してきた。
一時閉鎖とその後のスケジュール。
那覇中心部の観光スポットといえば国際通りが真っ先に思い浮かびます。そこから徒歩圏の牧志公設市場は、国際通りとワンセットで訪れる場所として皆さんの頭にインプットされてるはずです。でも、SNSを見ても閉鎖が話題になっている感じもないし、もしかして観光客のほとんどは知らないのでは?と思ったりしています。昨日東京から来た子にヒアリングしたけれど、やっぱり知らなかった。牧志公設市場は2019年6月16日に閉鎖され、同年7月1日より仮設先での営業再開が予定されています。つまり現在の牧志公設市場での観光できるのは、本当に、今だけなんです。
長く愛されてきた牧志公設市場を写真に残す。
ということで、現在の牧志公設市場の姿を残しておこうと、フル充電のデジカメを手に現地へと向かいました。全ての店舗を撮影できたわけじゃないものの、せめて雰囲気だけでも伝われば幸いです。
1階にある市場の様子
まずはこちらの入り口から1階の市場へ向かいました。
こちらは山城こんぶ屋さん。地元民向けのお店ですね。
琉球漬物を提供している平田漬物店。
店先に並べられたお漬物がカラフル!試食もさせてもらえます。島らっきょうの漬物、ウマい!
ここは一体何屋さんなのかなぁ、謎です。
新垣鮮魚店では、観光客が物色している様子。
牧志公設市場では、店先で売っている新鮮な魚介を2階の食堂で食べることができるんですよね。初めて沖縄に来た時にも食べたなぁ。
新鮮なもずくのPOPを書いているお姉さん。
1階の海鮮エリアには、観光客が海の幸を物色している印象です。
中国人観光客も多いのでしょう、日本語と中国語を平行して説明書きがありました。
所狭しと並ぶ海鮮たち。牧志公設市場は天井が低く、雑多な感じが良かったりするのです。
伊勢海老っぽいのと、椰子蟹が並んでいます。
お土産品コーナーに移動します。
エスカレーター前を横切るおにいさん。発泡スチロールの中には海産物が入っているのでしょうか。
お土産品コーナーと精肉店コーナーの境目。
精肉店コーナーに到着です。
さっそくインパクトの強い豚の皮(チラガー)や豚足が。沖縄では豚の鳴き声以外は全て食べると言われています。
ソーキも売ってるし、下処理済みの中味(内臓)も売ってます。
上原山羊肉店には人気がなかったのですが、ヤギは裏に隠れているのかな。
この丸昌ミートが気になりました。
黙々と作業をする丸昌ミートの方に声をかけ、お肉をさばく様子を撮影させていただきます。なんか、かっこいい。
コーヒースタンド小嶺。冷やしレモンが気になってるけど、まだ一度も飲んだことがありません。営業は14時からみたい。惜しい、ちょっと早かった。
1階にはこんなイートインスペースもあったんですね。全然知らんかった。
ぐるぐる回っていると、人だかりができている豚肉店がありました。これは美里食肉店のジェニファー、有名豚です。ファンキーな豚の顔(チラガー)だなぁ。
豚肉屋さんなのでうしろには丸々とした豚足や豚の腿などが。
ひょえーと思いながら豚肉を眺めていたら、美里食肉店のおにいさんに「ジェニファーと一緒に写真撮っていきなよ」と言われたのでハイポーズ。ちなみに牧志公設市場にいくつかあったチラガーは全て売り物です。展示しながら冷まして、時間が来たらカットされて販売されるらしい。さらば、ジェニファー。そして新しいジェニファーよこんにちは。
エスカレーター付近
2階に向かう前に、エスカレーター付近をじっくり眺めてみることに。よくみると、牧志公設市場って3階建の造りになっているんだなぁ。知らんかった。
エスカレーター付近の掲示板。公設市場の台風対策マニュアル(手書き)だとか、いろいろと。
なぎら健壱の公演(既に終了済み)にシビる。
エスカレーター付近に牧志公設市場のマップがあったのは、今回初めて知りました。目に入ってなかったなぁ。第4日曜が定休日とは知らなかった。
エスカレーターを登って近く大きな達磨。やけにインパクト強い。
2階の食堂の様子
牧志公設市場の2階には食堂がいくつもあります。正直、違いがわからず、毎回空いてるところに入って食事しています。まぁ、どこでも沖縄料理が食べられると思います。
2階の一角に、無駄に先進的な謎の端末が。わたしが見ていた感じ、全然触る人がいなくて、勿体無い感...
さて、ここからは撮影できた食堂の様子をいくつか。まずは、きらくとツバメです。
道頓堀はなぜ道頓堀なのか。沖縄なのに大阪っぽい要素が強くて、まだ食べに行ったことがありません。
次郎坊はいつも賑わってる感じ。入りやすさはピカイチかもしれません。
さくら亭と、その奥には美ら華です。
えんと、サーターアンダギー屋さん。
このあたりは小さなお店がごちゃっと。がんじゅう堂と、歩のサーターアンダギーです。歩のサーターアンダギー、おいしいよね。
通路沿いには、謎のお土産屋さんが並んでます。
売れるんだろうか。売れなくてもなんくるないさ〜なのか。
2階の階段脇にある牧志公設市場の事務所。昭和のかほり。
建物外側に広がるお店
牧志公設市場の外側にもお店が広がっています。この辺りにあるフルーツ屋さんには何度もお世話になっていて、実家の家族友人向けに旬のフルーツを発送しています。旬のフルーツが目に入り、自宅用に買ったりもしたなぁ。何故だろう、シークヮーサーはこの付近で買いたくなる。
裏側はシャッターが閉まってるお店も多いです。
牧志公設市場入り口の看板が出ているので、こんな路地からも入れるとわかって嬉しい。
このあたりでほぼ一周しました。
この場所で撮影していたら、先ほどの美里食肉店のおにいさんに遭遇。「今だけだからね、いっぱい写真撮っておいてね」と声をかけてもらいました。美里食肉店は仮設営業先に移動して、その後も新しい牧志公設市場に入るそうです。その新しい建物は、2022年に完成予定です。
そろそろ撮影は終了。移動しながら目に入った出入り口をパシャリ。
外側のお店も一旦撤去になるんだろうなぁ。
おや、こんなポスターが。牧志公設市場は毎月18日にイチバの日なんてやってたんですね。知らんかった!
移転先「にぎわい広場」の場所
牧志公設市場の移転先は、現在着工中。仮設営業先は、元のにぎわい広場です。いつの間にかにぎわい広場も閉鎖されていて、仮設営業の準備に入っていたんですね。この写真は1月のものなので、現在はもっと工事が進んでいるはず。
牧志公設市場と、移転先のにぎわい広場は徒歩で1〜2分ほどの距離。ここまではアーケードが伸びてないので、天候が悪い日は通いにくいかもしれません。また仮設市場の周辺は車で訪れにくいこともちょっと気になっています。まあ、この辺りはどこでも同じで道幅が狭いか...
まとめ
ということで、2019年6月16日に閉鎖が決まっている那覇「牧志公設市場」を訪れました。今回の目的は、現在の牧志公設市場の姿をカメラに収めておくこと。できればあと何度か訪れて、細かいところまで撮影しておきたいなぁ。牧志公設市場の閉鎖と再開発によって、この辺り一帯は大きく変化するでしょう。現在は観光スポットとして定着しているけれど、2022年のオープンまでとその後がどうなるのか。農連市場の閉鎖とのうれんプラザのリスタートを見ていると、なんとも気になってしまう... ともかく、解体が決定しているので、沖縄を訪れる予定の方はレトロな姿を見納め忘れることなく訪れてくださいね。
終わり。
住所:〒900-0014 沖縄県那覇市松尾2丁目10-1
(*・ω・)つ 沖縄食べ歩き情報もどうぞー♩