九州南部の旅、5日目。熊本のローカルな飲み屋を訪れました。ホテルを出てタクシーを拾い、白山通りで降りる我々。そのまま裏通りに入り、住宅街に佇む1軒の古い建物に接近。ここが本日のお目当て「古賀酒店」です。懐かしい雰囲気。古き良き昭和の佇まいです。こちらの古賀酒店もご主人サマーのチョイスで、曰く「熊本市内に、ちゃんとした角打ちがあるらしい」とのこと。確かに、それは気になる。ではでは、さっそく店内へ...
と思ったら、軒先に「かくうちやってます」の看板が目に入りました。いいですね〜、期待大!
古賀酒店は、撮影が難しいほど狭いんです。カウンターを取り囲むように5人も入れば満席です。この日は大人4、2歳児1だったのですが、ちびっこが動き回るのでパツパツ。なので店内全体の写真はありません。なもんで、ドリンクメニューのご紹介です。店内には冷蔵庫が2台置かれ、前面に価格が張り出されていました。ビールは350ml缶247円から。酒屋の適正価格です。
冷蔵庫を開けてみると、ビールがズラリ。ドア側には栄養ドリンクやノンアルコールドリンクも。
カウンターの中には古賀酒店のおかあさんがいて、いろいろと声をかけてくださいます。棚にも九州の酒がズラリ。酒屋さんですから、ボトルは販売用でしょうか。この棚の上にもいっぱいあったそうですが、熊本地震の際に落ちて割れてしまったりしたそうです。中には年季の入った貴重なお酒もあったらしい。大変な状況を乗り越えて営業を続けてくださっていることに感謝。人の強さを垣間見ました。
さっそく角打ちを始めたいと思います。古賀酒店のおかあさんに「熊本では何のビールがオススメですか?」と伺うと、「サントリー九州熊本工場があるからねぇ、プレミアムモルツかしら」との回答。ということで、サントリー九州熊本工場で作られたと思しきプレミアムモルツ(350ml、270円)をいただきます。
冷蔵庫から取り出したら、その場でお会計。古賀酒店は前払い制(キャッシュオン)です。お酒を飲むといろいろ忘れがちですから、先にサクッと支払っちゃいましょう。
おつまみ類も揃っています。調味料や駄菓子、カップラーメン、のど飴などなんでもありました。昔はこんな個人商店をよく見かけたなぁと懐かしんでいると、お子サマーがトーマスのチューイングガムを食べようとしていることに気付きました。こどもの目線にディスプレイするとは、意外と戦略的...!キャッシュオンで支払うと、お子サマーも大喜びです。トーチャンも懐かしのわさびのり太郎を食べながら缶ビールを飲んでいました。
カウンター横の箱が気になりました。中にはこの土地の地酒、繊月酒造の米焼酎が入っているそうです。これは珍しい。ワインだと大容量のバックインボックスはよく見かけますが、米焼酎の9リットルパックは初めてみました。瓶でも缶でも紙バッグでも中の品質には変わりないでしょうから、であればコストと容量を考えてこの選択は非常に賢い。角打ち、スゴい。
17時を回った頃から、地元の常連さん増えてきて。大人5人、こども1人になりました。店内は満員状態。お子サマーを可愛がってもらったり、地元のおいしい店情報を教えてもらったり。中にはお土産のさくらんぼをおすそ分けしてくださる方もいて、お子サマーはムシャムシャおいしそうに食べていました。ローカルな出会い、ありがたい。
古賀酒店を後にする時間となりました。常連さんとお店のおかあさんにご挨拶。店の外に出ると、昭和が香る自販機が気になりました。
ビールを並べた自販機、今はビジネスホテル等でしか見かけません。昔は街の至るところにあったよなぁ。懐かしくて買いたい気持ちになりましたが...
よく見ると、「いつも有りがとうございます 17年間も働き 常温になり お客様に真に申し訳ありません」という張り紙が。冷えてないなら、古賀酒店の店内で買うわ〜!
ということで、熊本市内にある角打ち「古賀酒店」を訪れました。お店のおかあさんとのお話だけでも楽しかったのですが、地元の常連さんにおいしいお店情報を伺うなど、非常に得るものが多く楽しい時間を過ごせました。熊本市内には角打ちの形態で営業しているお店は少ないそうです。角打ちって北九州市付近で発祥したと言われているので、同じ九州エリアの熊本にその文化が少ないことに驚きました。てっきりいっぱいあると思ったけれど、そうではないんですね。持ち帰りの販売価格でいただけるホンモノ角打ちの古賀酒店。雰囲気も店員さんも常連さんもあたたかく、素敵な店でした。またいつか訪れたい。
終わり。
住所:〒862-0959 熊本県熊本市中央区白山2丁目12−20
(*・ω・)つ 熊本食べ歩き情報もどうぞー♩