閉店後も忘れられないお店はいくつもありますが、その中のひとつが天久のうかじそばです。人気店が突如閉店したのは2016年のことでした。おいしかっただけに記憶に残り続け、最近になってクラウドファンディングをやっていると知り、その後、那覇市首里に新しくオープンするとわかりました。
新しいお店では、ランチタイムはうかじそばとして沖縄そばを提供し、夜は和創作の首里うかじとして営業されるそうです。
古民家をリノベーションした店内は、沖縄には珍しい欄間が設けられていました。
店内は2〜6名掛けのテーブル席が多く、一部カウンター席も用意されています。ちなみにこのあたりは都市景観条例があり、首里の歴史を感じさせる建物が多くなっています。リニューアルオープンしたうかじそばの瓦屋根な外観も、街並みに合わせたデザインにしているそう。
さまざまな想いやこだわりを詰めこんでいるであろう、首里のうかじそば。沖縄そばの種類は三枚肉そばと軟骨ソーキそばだけです。天久から首里に復活してからは、シンプルなメニュー構成へと変わっています。
この日、わたしは三枚肉そば(中、750円)を注文しました。見るからにあっさり系、そして鰹節が乗せられているのが特徴的でしょうか。
まずは透明感のあるスープから。豚の骨髄、鶏ガラ、野菜を長時間煮込み、4種類の鰹節をブレンドして仕上げているそうです。あっさりとしていながらも旨味を感じ、とても上品な味わいです。味付けは薄めで、濃い味に慣れている人は物足りないかも。浮かべられたネギ、生姜の風味を感じながらスープをすすります。
麺はオリジナルの細平麺で、もちっとした食感がありました。あっさり上品なスープに合わせ、麺もシンプルな味わいです。この組み合わせ、なんだか首里っぽいなと思いました。
トッピングの三枚肉は2枚。ほろほろとした食感で、味付けが薄めです。お肉にはほどよく脂が残されて、コッテリとした旨味を感じます。
一通り味わった後に、針生姜と麺を啜りました。
うかじそばは全般的にあっさり、薄口な沖縄そばです。卓上調味料のコーレーグースや七味で味変すると、コクや風味が増して楽しめました。沖縄そばに七味、最近ハマッてます。
さて、こちらはお子サマーが注文していた軟骨ソーキそば(中、800円)。
とろとろに炊かれた軟骨ソーキ。スープも麺もあっさりの中で、存在感が強いです。コッテリ好きなら、こちらがおすすめです。
食後、オリジナルのデザートをいただいてみることに。
尚和三盆糖アイスぜんざい(480円)をいただきました。上品な黒糖風味のアイスにどこか塩味を感じます。小豆の粒が残るぜんざいと一緒に食べると、味わいが濃厚です。
ということで、那覇市首里に復活した「うかじそば」へ行ってきました。うかじそばの「うかじ」とは、沖縄の言葉で「おかげさま」という意味なのだそうです。つまり、うかじそば=おかげさまそば、ということなのでしょう。いいネーミングだなぁ。
あっさりとした味わいにこだわりを感じます。気品を感じさせる沖縄そばだったので、首里らしいなぁと思いました。首里城のお膝元に構えるお店として、この先どのような姿を見せてくれるのでしょう。機会があれば夜の和創作の首里うかじにも足を運んでみたいと思いました。
終わり。
お店の情報
店名 | うかじそば |
住所 | 〒903-0812 沖縄県那覇市首里当蔵町2丁目13 |
営業時間 | ランチ:11時〜15時/ディナー:18時〜22時 |
定休日 | ランチ:水曜/ディナー:火・水曜 |
駐車場 | お店の前に駐車場あり |